第420話 再起
国光は翔子の寝ている病室を後にする。
そんな国光はリーダーとしてなにが出来るが考えていた。
「国光。リーダーとしてお前はどうする?」
「……翔子との話を聞いていたか?」
「人聞きの悪い。聞こえただけだ」
「……リーダーとして俺は金田と決着を付ける」
「リーダーが一人で好き勝手するのか?」
「俺は翔子を殴ってしまった。一人でやっていたら、殴る事もなかった」
「それは違うな。お前一人では出来ない事もあるだろう?」
「もう誰も巻き込まない」
「好きにしろ。俺もメンバーとして好きにする。山瀬家の人間は移動系統の能力を数多く産み出してきた。兄である山瀬準が管理する神に加入してから回りの態度は一変した。お前だけは違った。今度は俺が引きずり上げる。絶望から!」
「……そうか。共に行くか?」
「あぁ、麻倉も行くんだろ?」
「……」
「心配するな。今度は殴らせない。俺が居るからな」
「頼りにしてるぞ」
病室の扉が開き、着替え終わった翔子が出てくる。
「行きましょうか」
「……良いのか?」
「覚悟は出来てるわ。また、貴方に殴られる覚悟はね」
「……手厳しいな」
「当然でしょ。この痛み。金田を倒して、償ってね」
「……あぁ、今度は俺達が勝つ!」




