第395話 第2、3回戦
チーム[アブノーマル]に上原氷月が加入したその頃、能力者育成機関高等部一年決戦の第2回戦が始まっていた。
奈良支部代表チーム[ブレイド]vs所属無しチーム[プリズン]の戦いが行われていた。
「強い。司法取引によって出てきた人間で結成されたチーム[プリズン]のリーダー、副リーダーを次々と倒したこれがチーム[ブレイド]のリーダー九十九六三四。この大会武器の持ち込みが禁止されており、九十九が持つ雷切の大剣が無いにも関わらず、この強さ。このままチーム[ブレイド]が勝利をもぎ取るのか?」
実況の松元が熱く語る中、解説の吉凶は冷静に戦闘が行われている森林スタジアムを見つめる。
「チーム[ブレイド]の勝ちだな。チーム[プリズン]の口振りから、優勝出来れば、司法取引を適応するとゆう話みたいだが、勝ち目がないと分かると、逃げ惑うだけだ。これではチーム[ブレイド]がチーム[プリズン]を倒すのは時間の問題だな」
解説の吉凶のその言葉通り、二回戦を勝ち抜いたのはチーム[ブレイド]だった。
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「それでは第3戦目を行いたいと思います。大阪支部代表チーム[イビル]vs千葉支部代表チーム[シャドウ]の戦いを森林スタジアムで始めたいと思います。両チームは準備を初めて下さい」
千葉支部代表チーム[シャドウ]が森林スタジアムに転移魔法で移動を開始するなか、大阪支部代表チーム[イビル]は未だに転移魔法での移動がされる事が無く、試合開始時間が迫っていた。
「リーダーと副リーダーは来ないな。このままじゃ、失格だな」
チーム[イビル]のメンバーは諦めた様に告げる。
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「なんと、チーム[イビル]は登場せずに、チーム[シャドウ]が勝利となります。それにしても大阪支部代表チーム[イビル]はどうしたんでしょうか?」
「……どんな理由があっても来ていなければ、敗北となる。それだけだ」
「……その通りですね。吉凶さん。それでは、昼食を挟んで午後からも引き続き、能力者育成機関高等部一年決戦を行います」




