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神が宿る世界で【プロット版】  作者: 斑鳩
第5章 黒神の重力(ブラック・ホール)
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第257話 異空間移動(ディファレント・ムーヴ)

「早くして」


愛花は動かない長谷川を急かす様に告げる。

長谷川は迷いはしたが、移動を開始する。


「何やってるの?」

「えっ?」


愛花に言われ、長谷川は初めて気がつく。

電光石火(ライジング・スピード)の能力者の長谷川にとっては初めての経験だ。

電光石火(ライジング・スピード)を使えば直ぐに移動出来るはずなのに、長谷川が移動した距離は僅かだった。


「一体これは……」

「気づかないか?」

「何をだ?」

「俺が現れた時からお前たちは俺の空間に居る事をだ」

空間移動(スペース・ムーヴ)か?」


(何故、今回は自身の空間に?)


長谷川は移動を止め、愛花の隣に立つ。


「今回も二人でやるしかないみたい」

「……嫌だけど、やるしかないね」


戦闘体制を取る二人を見て男は微笑む。


「嬉しいね。これで二人殺れる。ついで、練習相手にもなって貰うぞ」

「練習相手?」

「あぁ、俺の空間移動(スペース・ムーヴ)異空間移動ディファレント・ムーヴに覚醒したんだよ」

「覚醒……都市伝説かと思っていたよ」

「お前も能力者ならその力を求めたりしただろ?」


男のその言葉に長谷川は何も言い返せなかった。

長谷川は辺りの確認をしていたからだ。

男の話では、ここは男の空間内に居る事になる。

しかし、長谷川にはいつ男の空間内に入ったか見に覚えが無かった。

だが、男が言った異空間移動ディファレント・ムーヴならそれが可能なのかと言う疑問を長谷川は抱いていた。


「助けが来ないこの空間で二人まとめて殺してやるよ」

「何が空間よ。勝つのは私よ」


愛花のその台詞に長谷川は付け加える。


「僕達ね」

「また、止めを指すのは私だから」

「……分かっていると思うけど、同じ手が通用するとは思えないよ」

「分かっている。そこまで馬鹿じゃない」

「それじゃ、どうする?」

「……この空間があいつの手の内何て気味が悪い」

「なるほど、この空間から抜け出したいって事だね。僕も賛成だよ」


二人はこの空間内からの脱出を目指し、動き出す。

愛花は自身の目の前に魔法陣を出現させる。


「魔法固定砲台か。俺にはもう当たらない」

「何を言っているのかしら。あんたは一度私に負けているんだから」

「一度はなぁ。次は俺が勝つ」

「何度やっても私には勝てない」


愛花は目の前に出現させていた魔法陣に魔力を貯め、直ぐ様放つ。

魔法陣から放たれたその一撃は真っ直ぐ男に向かって飛んでいく。

愛花の放ったその一撃は圧縮された勢いを増した魔力の塊だ。そんな魔法固定砲台の一撃を避けようともせずに男はただ、微笑んでいた。


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