表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神が宿る世界で【プロット版】  作者: 斑鳩
第2章 完全模倣(パーフェクト・レプリカ)
219/1033

第219話 舞と優菜

「始めましょうか?」

「……うん」


舞は辺り一面に降り続けていた桜を全て消す。

優菜は舞の行動を理解出来ずに居た。


「紅桜によって造られた桜はかなり重要な役割をしてたみたいだけど。消して良かったの?」

「良いよ。傷つく所なんて見たく無いから」

「……レプリカでも?」

「うん」


舞は何の迷いも無く答える。そんな舞を見て優菜は昔のまま、何も変わっていない舞を見て、懐かしい記憶を思い出していた。


ーーーーーーーー


「相変わらず、強いね」

「舞もいつも以上に力が入っていたわね」


川上道場で胴着を着て戦い終えた優菜と舞は楽しげに話をしていた。

この戦いは優菜が勝利したが、それは今日に限った事ではなかった。

いつも舞は負けていた。

優菜と舞の間に廉は割って入ってくる。


「なんだ。また、負けたのか?」

「もう、うるさい」


負けた舞をからかい続ける廉に優菜は竹刀を差し出す。


「じゃ、次私とやろうか?」

「……どうしようかな」


優菜に手合わせを迫られ廉は勢いを失くす。


「どうしたの?廉。やらないの?」


舞は廉に分かりやすく挑発をする。


「上等だ。見てろ」


廉は優菜から竹刀を受け取り、優菜との手合わせに望む。


「……今日はこの位にしといてやるよ」

「私はまだ続けても良いよ」

「嫌、女を傷つける訳にはいかない」

「……一度も触れられなかったのに?」

「その気になれば触れられたよ。明日本気でやってやるよ」


廉は逃げる様にしてその場から離脱する。


「アハハ」

「笑うなんて」

「だって廉……」

「舞よりも剣術が苦手の様ね」

「廉なら私でも勝てるよ」

「どうかしら。廉の成長はこの道場でも一番よ」

「えっ?廉が?」

「そう廉が」

「でも最初は私だから」

「……最初?」

「うん。優菜を倒すのは」

「……そう。待ってるわ……その時を」


ーーーーーーーー


今の二人はあの頃の二人では無い。

舞は走り出す。

優菜も走り出す。

舞の紅桜、優菜の魔剣ディアブロ、妖刀秋雨がぶつかり合う。

優菜の持つ剣は舞によって破壊された。完全模倣パーフェクト・レプリカによって造られた剣は破壊と同時に消えていく。


「……私の負けね」


優菜は自身の敗北を認める。


「亮太良いのか?」

完全模倣パーフェクト・レプリカで造れるのは優菜自身と川上舞だけだ。あの剣(紅桜)が造れたら優菜が勝てただろう。……まぁ良い。後は俺がやってやる」


体育教師は腕時計を確認する。


「この勝負。勝者は川上舞。最後の戦いは明日やって貰う」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ