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神が宿る世界で【プロット版】  作者: 斑鳩
第2章 完全模倣(パーフェクト・レプリカ)
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第215話双剣乱舞

双剣乱舞(そうけんらんぶ)

川上玲奈が編み出した技だ。

右手は通常通りに握り、左手は逆手に持ち、激しく回転する事で丸ノコの様に回転して相手を切りつける技だ。

ただ、二本の剣と激しく回転するだけで、出来るシンプルな技だ。

シンプルな技程使いやすく、当てやすいものとなる。

舞はそんな双剣乱舞を優菜に打つつもりだ。

優菜は舞が双剣乱舞を打つ事を理解しながらも動く事は無い。

優菜は舞の母親である玲奈の双剣乱舞を目にした事があるからだ。

同じ技と言っても舞と玲奈では明らかな差が存在している。

玲奈の双剣乱舞を見ているため、舞が双剣乱舞を打ったところで優菜は対処出来る。

舞は身を屈める。

そして、大きく回転させながら優菜に向かっていく。

優菜は回転しながらやって来る舞を少し横に移動して避ける。

双剣乱舞を仕様している者は視界があまり見えず、方向感覚が狂ってしまう。


「はぁはぁはぁ」


双剣乱舞を打つ終わった舞は両手を両膝に置き、切らした息を溢す。

優菜は背後に居る舞を倒すべく、振り替える。

そこには膝に手をついたままの舞が居た。

舞は優菜と目が合うと立ち上がる。


「玲奈さんと違って一回双剣乱舞を打っただけで目が回っているみたいね」

「まだまだ、余裕」

「……余裕……ねぇ?」


優菜はふらつく舞を見つめる。

その姿は余裕等感じさせないものだった。

そんな状況にも関わらず舞は優菜に剣を向け、戦いを続けようとしている。


「早く、止めて」


ふらつく舞は今にも優菜に殺られそうだ。そんな舞を見て彩美は廉に戦いを止める様に促す。


「俺は止められない」


廉のその発言に彩美は廉の胸ぐらを掴む。


「ふざけるなよ。てめぇ」


彩美は冷静さを失い廉に迫る。


「落ち着いて」


紫音は彩美を止めるべく声をかける。


「うるせぇ。黙ってろ」


紫音の言葉に彩美は耳を傾ける事をせずに声を荒げるだけだ。

そんな彩美に廉は冷静に話しかける。


「お前は舞の事をどれだけ知っている?」

「知っている事は少ない。けど、舞が傷つく所なんて見ていられない」

「俺だってそうだ。でも、あいつは……舞は前に進もうとしている。あいつは過去の自分を乗り越えようとしている。俺はその邪魔は出来ない」

「過去?」

「そうだ。今それを乗り越えようとしている」


廉のその言葉に彩美は掴んでいた胸ぐらを離す。


「……本当にヤバくなったら止めるから」

「……本当にヤバければ俺が先に止める」

「嫌、私が止める」

「だから、それよりも早く俺が止める」


彩美と廉は睨み合う。

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