第183話 海外へ
チーム[ゼロ]が集うビルの会議室で各チームのリーダーが集められていた。
そこには、チーム[ゼロ]を全てを納める無神。チーム[カオス]のリーダードレア・ドレス。チーム[ハンド]のリーダー荒川玲愛。チーム[スケルター]のリーダー通り抜けことスケルター。がある人物の登場を待っていた。
「僕はもう行くよ」
「俺も行くって言ってるだろうが」
「会議室には通り抜け様も……」
「あいつはノー・ストップじゃねぇ。スケルターだ」
「そうだったね。スケルター様も居る。スケルター様の立場も考えてみてよ」
「……チーム[三羽烏]のリーダーはいずれ俺が貰うぞ」
「その時が来たら潔く渡すよ」
会議室の前で北海道支部から移動して来たデュラークと城山はただならぬ雰囲気で会話を繰り広げられていた。
「……その時はすぐ来るぞ」
城山は隠しきれない殺意を隠せずに、その場を後にする。
そんな城山をデュラークは姿が消えるまで見つめる。
デュラークは目の前の扉を三回ノックする。
その直後、デュラークは扉を開ける。
「遅かったな」
部屋に入って来たデュラークに無神は優しく告げる。
「申し訳ありません」
デュラークは遅れて事について謝罪をする。
デュラークは空いていた椅子に腰掛ける。
「それで会議内容は?」
スケルターは不機嫌そうに告げる。
スケルターの問いに無神は答える。
「イギリス支部がチーム[円卓の騎士団]によって全滅した」
無神のその一言にその場に居た者達は驚きを隠せない。
イギリスは管理する神内でも優秀な者達が集うチームが任されていた。そんなチームを[円卓の騎士団]が倒したとなると代役を立てる必要が出てきた。
そして、この話をここでしていると言うとこはここに居る誰かがイギリスへ向かう事になる。
「それで誰が行く?」
スケルターは自身が選ばれない事を知ってるからこそ強気に、面白そうに告げる。
スケルターの能力によってこのビルは誰も触れる事は出来ない。それはスケルターが居なければ出来ない事だ。つまり、スケルターはこのビルから離れる事は無い。それは無神も同じだ。
「私達、チーム[カオス]が行くわ」
ドレアは何の迷いも無く、答える。
そのドレアの一言によってこの会議は終了を向かえる。
現在の会議室にはドレアと玲愛の二人が残っていた。
「寂しくなるわね」
うつ向く玲愛にドレアはそう言って部屋を後にする。