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神が宿る世界で【プロット版】  作者: 斑鳩
第6章 黒呪術(ハイパーロード):錬成術
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第174話 足りないもの

デュラークは手に持つ剣を完全なデュラハン・ブレイブを完成させる為、錬金術で足りない部分を補う為、デュラークはマーリンの元へやって来た。


「いつ儀式は終わる」

「知らねぇよ。光の聖剣ホーリー・エクスカリバーを造ってらしいからな。時間はかかるぞ……かなりな」

「……光の聖剣ホーリー・エクスカリバー?」


デュラークは聞いた事があったチーム[円卓の騎士団]は人工的にエクスカリバーを大量に造る動きを見せていると耳にしていた。

聖剣を造るとしたら白魔術(オーバーライド)の素材して造り出すのだろうなと考えるデュラークの目の前に突然現れる。

魔術師と一目見れば分かる服装に身を包んだ女ーマーリンが現れる。

そんなマーリンの隣には一人の男も一緒に立っていた。


「随分と早く終わったんだな?」

「彼が私を求めていた様だからね。それに彼も手伝ってくれたから」

「そうか。ならこいつは任せる。俺はもう行くぞ」

「えぇ、後は私がやるわ」


モルドレッドがキャメロット城に入るのを確認するとマーリンはデュラークの顔を見つめる。


「僕もここに居ても出来る事は無さそうなので」

「えぇ」

「何かありましたら」


ツンツンの金髪の少年もこの場から離れ、無言が続く中デュラークはここにやって来た理由をマーリンに告げる。


「この剣でデュラハンを造りたい」


デュラークは包み隠さずに告げた。

無理難題を言えば断れる可能もあるが、目の前に居るマーリンと言う女性にはその気遣いは必要無いとデュラークは考え、ありのままを伝えた。

マーリンは暫く、考えると一つの可能をデュラークに伝える。


「足りないのでは?」

「足りない?……何が?」


デュラークは錬金術師としても世界中から評価を受ける人物だ。

そんな彼をクラーク家彼を守ると言う名目で部屋に閉じ込め、錬金術を使わせ続けた。その事があったからこそデュラークは錬金術師として世界トップクラスの錬金術を手に入れた。そんなデュラークが白いチョークで描かれた魔法陣も賢者の石に不備はなかった。それでもデュラハン・ブレイブは完成出来なかった。

マーリンが言う通り、何かが足りなかった。

しかし、デュラークは出来る限りの手は尽くした。

だとしたら、デュラークの知らない知識が存在している事になる。


「貴女には分かるんですか?……足し無いものが何なのか?」

「知っていますが……それは……人として踏み外す事になるものよ」

「人として?」

「……黒魔術(オーバーロード)の上があるとしたら?」

「……あるのか?」

「どうかしら」


マーリンは笑みを溢しながら、キャメロット城に戻っていく。


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