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神が宿る世界で【プロット版】  作者: 斑鳩
第1部 忘却の炎神
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第14話 弱肉強食

檜山仁(ひやまじん)の炎に押され、このままじゃあ逃げ場を失う。

俺はその前に右側に転がり回避する。


「避けたか」


正面からまともにやっても勝てない。

それに急激に増すあの炎に対応も難しいだろう。

檜山仁(ひやまじん)は余裕そうな表情で右手に紅色の炎を宿していた。

生身の俺があの炎に当たったらただでは済まないだろう。

その証拠に俺が壁まで追いやられた壁は丸い穴が空けられていた。

それにあの炎は熱さを感じなかった。熱さを感じる前に痛みを感じる。

肌がピリッとする感じが離れていても感じれる程に……

檜山仁(ひやまじん)の炎は普通の炎と比べてスピード、威力、殺傷力が桁違いだ。


「そろそろ決めるぞ」


檜山仁(ひやまじん)はそう言うと右手を右から左にスライドさせる。

何がしたいんだ?

何も起こらない。

俺は周りを見渡す。

俺の右側には丸く小さな球体の紅色の炎があった。


(何だ……これ?)


その球体は所々光を放つ。

嫌な感じがする。

俺はとっさに炎神の魔剣レヴァンティン・ソードでその球体を切りつける。

炎神の魔剣レヴァンティン・ソードの一撃よりも先に球体が一気に膨れ上がり、俺は吹き飛ばされてしまった。

左側の壁に叩きつけらる。……体が痺れる。立ち上がれない。

俺はさっきまで居た場所を確認する。

そこには地面はえぐられ、天井は吹き飛んでいた。

……何て威力だ。

俺じゃあ、檜山仁(ひやまじん)の攻撃は防げない。

悔しい、悔しい、悔しい……認めたくないが檜山仁(ひやまじん)は強い。

最後まであの炎の正体が分からなかった……

俺の人生もここまでか……

俺の眼には涙が溜まっていくのを感じる。

俺はそんな中で(まい)玲奈(れな)さんの日常の日々を思い返していた。

……まだ……だ。

俺はゆっくりと体を起こす。

どうせ、終わるなら足掻いてやる。

檜山仁(ひやまじん)はこの廃工場に来てから一歩も動いて無いと思う。

あいつは典型的な遠距離タイプ、だとしたら接近戦は苦手のはずだ。

だが、檜山仁(ひやまじん)にはあの紅色の炎がある。

俺が近づく前に攻撃を当てられては……

嫌、方法はある。

俺は炎神の魔剣レヴァンティン・ソードに炎を灯す。


「まだ、やる気か?」


檜山仁(ひやまじん)……俺は負けない。

俺は炎神の魔剣レヴァンティン・ソードを消す。


「一体、何がしたいんだ?」

「……お前に勝ちたい」

「?……言ったはずだ。この世界は弱肉強食だ。強者だけが、この大地に立つことが許され、弱者は地べたに倒れ伏す……だからこそ俺は強者で居続ける」


……何だ?檜山仁(ひやまじん)の勝利の執念は……

けど俺も負ける訳にはいかない。

俺には帰る場所がある。

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