第111話 確認
「楓、光剣飛行は打てるわね」
「は、はい」
「お願い出来るかしら」
「はい」
玲愛の指示通りに楓は光剣飛行の能力を発動させ、自身の背後に無数の光で出来た剣を造り出す。その光は青く、剣先は鋭さもある。
「それで、どこに向かって打てば良いのですか?」
「ここよ」
玲愛は突き刺さっていた旗を手に取り広げ、楓に見える様にした。
「待って下さい」
「何?」
「距離も方向もバラバラじゃないですか」
「見れば分かるわ」
「嫌々、私そんな事した事無いですよ。出来ませんよ」
「やってなかった、だけでしょ?」
「でも……」
「やるだけ、やって貰っても良い?」
「出来るか分かりませんよ」
楓は迷いながらも勢いに任せて、背後に待機させていた無数の光剣飛行を飛ばす。
光剣飛行を飛ばしてから一分後、玲愛は動く。
「ブレア、もう一度。同じ手順でお願い出来る?」
「了解です」
ブレアはさっきと同じ様に旗を造ると地面に突き刺す。
玲愛は直ぐ様旗を覗き込む。
五つあった印は二つになっていた。
「楓、成功よ」
「ふぅ~」
玲愛の言葉を受けて思わず息を吐き出す楓。その顔は緊張が解けたようにも見える。
問題はこの二つの印をどう対処するかだが、玲愛はもう決断していた。
「この二つの印の場所に直ぐに向かうは一つ目の印の所には浴衣ちゃんと八重ちゃんと楓にお願いするわ」
それを聞いていた三人は無言のまま頷く。
「そして二つ目の印の所には琴音ちゃんとブレアにお願いするわ」
聞いていたブレアは頷いたが、琴音は違った。
「それで玲愛はどうするの?」
「私はドレアさんの元に行くわ。魔法陣の場所を全て把握して居ない時点で北海道支部内の情報も食い違う所があるかも知れないから、報告ね」
「分かったわ」
「それじゃ、お願いね」
一つ目の印の場所には浴衣の転移魔法で移動を始める。
二つ目の印の場所には琴音の能力電子磁石を使い、移動を始める。
電子磁石は全身から出せる青色の電気を物体、人体に浴びせて、磁力を与える能力。これを利用して、二人は地面との間に磁力を与え、リニアの理屈と全く同じ原理で高速で移動を始める。
リニアはS極とN極の反発し合う力を利用して移動する方法。人体に影響が無い位のスピードで二人は移動する。スピードは劣るが機動力は勝るだろう。
全員の移動を確認すると玲愛は動く。




