第1010話流星残骸銃(スター・ゲイザー)
「……これで終わりにしましょ」
一華は引き金を引くとそこからは一瞬にして、星々の輝きが放出される。
「貴女は、一体?」
「……見た通りの……超絶美少女です!」
流星残骸銃から放たれた星々の輝きを身に受けた虹色の仮面の女の体は消滅を始めていた。
「虹色の銃は私が貰うわ」
「これは……何?」
「説明は難しいわ。まぁ、簡単に説明すると、数多な星に当てられて、体が維持出来なくなったって所よ」
自身の体の崩壊の理由をした虹色の仮面を付けた女は跡形も無く、消えてく。
「……相変わらずの銃マニアだな」
戦いを終えた一華の元に出るタイミングを伺っていた和輝が一華の目の前に現れる。
「見てたの?」
「ちょっと前からな。流星残骸銃は扱いが難しいとされる神器の一種だ。調整も難しい。虹色の仮面の女の背後を取ってからも、直ぐに撃てなかったのは、直ぐに撃つことが出来なければ、戦場では死ぬぞ」
「私は戦場に立った覚えは無いわ」
「なら、自覚しろ。チーム[輝き]は弱い者を救う。それには単純な力だけでは無く、判断力も適応力も必要だ。そして、チーム[輝き]は東京本部以外にも救いの手を差し向ける」
「高い志を持っているのね」
「……お前の中にもあるものだ。分かっているだろ?」
和輝のその言葉の意味を良く理解している一華は流星残骸銃を消し去ると、空を見上げる。
「……空はそこに在る。私はここに居る。私のこれからは何処にも無いわ」
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病院の外に居る鬼の様な姿をした者は殆んど処理を終えたチーム[輝き]のメンバー達は続々と病院内へと侵入を果たす。そんな中、病院の外に居るのはジークと氷のみとなった。
二人が残って居る理由は病院の外に魂が溢れ出していたからだった。
「……くだらねぇこと言ってねぇでささっと病院内に入れば良いだろう」
「君から見たらそうだろうけど、降霊術を扱う僕としてはこれは見逃せない事だよ」
「だったら、俺は先に行く」
「それは認められない。一人で行かせて、死なれても困る」
「俺が簡単に殺されるみないな事をほざくなぁ」
「強い……君は君より強い相手と対峙していないだけだよ」
「……」
「自覚はしているみたいで、良かった」
「……で、どうする?」
「魂の回収だ」
「どれぐらいかかる?」
「直ぐに終わる」
ジークは魔法陣を出現させると、魔法陣内部に手を入れると、魂を切断する聖剣を取り出す。
ジークは魂を切断する聖剣を地面に突き刺すと、辺りの魂を吸収し始める。