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世代

作者: 朝霧幸太
掲載日:2011/01/10

お題を元に書きました。


 その少女は、長い時間、インテリアの売り場で遊んでいた。


 靴を脱いで学習机の椅子から椅子へと渡り歩き、それに飽きると、絵本を開いて読んでいる。


 4歳~5歳だろう。幼稚園で言えば年少組か年中さんに当たる。


 まさかとは思うが、ふと気になったので、私は女の子に近寄って訊いてみた。


「何のご本を読んでるの?」



「これはねえ。げんこつやまのたぬきさんよ」


 歌の絵本だった。


 彼女は小さな声で唄っている。


「ママと一緒に来たんでしょ? ママはお買い物しているのかな?」


「ママと来たんだけど、パパが迎えに来るんだって。今日からパパと暮らすの」


「そう。ママは帰っちゃったの?」


「そうよ。ママとパパは、りこんしたの」


 私は、言葉を失った。



「あっ、パパだ! じゃあね。おばさん、しんぱいしてくれてありがとう。おばさんは、りこんしないでね。バイバーイ」


 少女は、一目散に駆け出した。その先には父親が両手を広げて待ち構えている。


「良かった」


 おばさん……か。


 私は、まだ独身で二十歳なのよ。



―了―


 お題


 椅子

 歌

 絵本


から書きました。



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― 新着の感想 ―
[一言] 悲しいけれど、こういう話はありますね。 子どもは親を選べないと言いますが、できることならみんなに幸せが来ますようにと祈らずにはおれません。 なお、小さな子どもは年齢がさっぱりわかりません。は…
2011/01/16 22:18 退会済み
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