やっとほっと出来る、多分
初めて書きますので拙いですが、宜しくお願いします。
1話1500字前後で書いていきたいと思います。頑張ります。
夕陽と僕の会議は続いていた。端から見るとサメがライトアップされている様に見える、恥ずかしい。
「じゃあ、先ずはさっきの老人に話を聞けば良いんだね?」
「そうなんだけど、私はそばに居てあげられないわよ。夕陽の時間しか出れないし、そもそも理由は不明だけど、こんな姿だから捕まっちゃうわ。」
「捕まっちゃうの、その姿だと、何で?」
「言ったでしょ、この世界の人達は魔物を恐れているの、んでその原因となる黒い雨や大地を見ると、直ぐに浄化出来る人を呼ぶの。私を見なさい、光っているでしょ、浄化の光に似ているから見付かったら、黒い大地に虫除けみたいに置かれて、放置されるのが目に見えるわ。私には浄化の力は無いから、黒い大地に置いていかれたら、その力に呑まれてしまうわ。」
「そうなると、どうなるの?」
「多分、悪に墜ちるわね。」
「それはマズい事なの?」
「マズいわよ、黒くなるのよ、光が。夕陽が無くなっちゃうのよ。貴方帰れなくなるわよ、多分。」
「えー!それは駄目だよ!絶体に阻止しないと。」帰れなくなるのは嫌だ、元の世界ではやる事が沢山あるのだ。まだ小学生なんだから。
「でしょ、だから、自分で何とかしないといけないわ。引っ張って来て、悪いんだけど。人を誘き出す位は出来るわよ。もうその必要は無さそうだけど。じゃあね、また夕陽の時間に。」そう言って蛍10匹分の光は消えた。今思ったが、居ても居なくても明るさは変わらないんだと。
そうして突っ立っていると、遠くからどんどんこっちに向かってくる集団が見える。何だか言い争っている感じでもある。
「おい、本当に見たのか?」
「本当さ、凄く微妙に光っていたんだよ。」
何と、僕の首と肩の間にある切れ目、つまりエラに蛍の光が見えている。夕陽だ。息苦しくない。
「貴方がこの世界の言語を習得するまでここに居てあげるわ」助かった。(ここから夕陽の通訳が入ります。)
近づいて来た集団が僕に気付いた。
「何だ、こいつは?」「デカイぞ。」「逃げた方が良いんじゃないか?」「軍隊を呼ぼう」と口々に言っている。
そして、「何故いるんだ?」「本当だぜ。」「見回りは何をやっていたんだ。」「此処の見回りは誰だ?」と何だか犯人探しを始めだした。どう言う事だ?
「さっき説明した通り、黒い雨が降り、大地が黒くなり、そこから魔物が出てくるのよ。それで、この世界の人達は黒い雨を監視する見回りという仕事を創ったのよ。」
「へえ、そうなんだ。」と突っ立っていると、
「お前が此処の見回りか。」と集団に囲まれた女の人が現れた。僕よりは年上だけど、お母さんお父さんよりは年下に見えるので中高生だろう。普通の人であるが、髪色が黒である。今まで見たこの世界の人達の髪色は茶色や金髪、銀髪だった。黒い髪色は珍しいのだろうか。
「見回りの仕事が出来るのは髪色が黒の人だけなのよ。」と夕陽。
「この世界では黒色は嫌われているから、大変ね。あの娘。」と僕達が会話していると、集団がその女の人を囲んで怒鳴っていた。その女の人は何もしていないのに。僕は周りからは生意気だと言われている、その事はそうだと思い、普通に受け入れている。しかし、他人が何かを決め付けられて、それをああだこうだと言われているのは見ていると腹が立ってくる性分である。
僕は堪らず「待てい!」と言い、集団に向かって行った。すると、囲んでいた集団が「うわっ。」「ヤバイぞ。」と口々に言い、慌てふためいて逃げ出して行った。女の人を残して。僕は女の人に近付いた。すると、「軍隊が来るわよ」と言ってきた。僕は腹が立っていたので「来いやー!」と叫んでしまった。
軍隊って何?と頭の隅に出てきたが、それは置いときざるを得なかった。突如として人が空から降ってきた、何人も。皆同じ服装をしていて銃を構えている。さらに、空中には大きな羽の生えた魚に引っ張られた跳び箱の一番上の部分に似た物が滑って来た。凄い速さだ、それに数も10はきかない。僕が10以上の数を数えるのが面倒なので定かでは無いが。
僕は囲まれていた、10分も掛からない内に、多分。
でも、今の僕は腹が立っていた、熱い。身体が燃えているのだろうかと思う程だ。それに時々視界の一部が光っているし、僕の周りの土や草が舞っている、丸で綿飴を作る時の様に。
周りから見るとそれは竜巻だった、所々雷が落ちている。だが奇妙な事がある、中心が赤いのだ。
「隊長、どうします?サメらしい魔人が何かしようとしていますが。」
「取り敢えず距離を保て!」何なんだ、あれは?と隊長は思った。隊長は隊の中で一番の年長者だ、魔物との戦闘経験も一番ある。それに魔人とも戦った事がある。なのに、あのサメの魔人は何なんだ?魔人はそもそも全身が黒いのに、あの魔人は空を泳いでいるサメと何ら変わらない体色をしている。こんなのは初めて見た。それに身体に纏っている赤色は何だ、火なのか?さらに、あの竜巻は何だ、魔法か?魔法だとおかしい。この世界の魔法は単純だ。特に難しい事は要らない、自分がイメージ出来れば、イメージ通りに出来るのだ。魔法には火、水、風、雷、土、氷の6属性と光、闇というさらに上の属性がある。この属性に適合している人がその属性の魔法を使えるのだ。基本的に1人1属性だが、風の魔法で火花を起こし火の魔法を使うという応用もあるにはある。だが、火に風に雷とはおかしいではないか、違うのだろうか。もしかして、複属性使えるヤツなのか。隊長は困惑していた。
取り残された黒い髪の女性は目の前の光景に絶句していた。絶句したのは人生で2度目だ。初めて絶句したのは自分の髪色を知った時だ。何となく気付いてはいた、赤ちゃんの時、普通は魔法の適正を調べる為に病院で順番待ちしている。しかし、私は自分の家でした。調べてくれた人は酷く怯えていた。髪型を変えてみようと思い、お母さんの化粧室を借りた時、初めて知った、自分の髪色が黒な事に。その時、時が止まったのかと感じた。これから私はどうなるんだろうかと怖くなって叫んでしまった。それに気付いたお母さんが私を安心させる時に言った、「黒はもう絶望出来ない状態を表しているの、貴方は希望に溢れた子なのよ。」と。それから私は周りから何を言われようと、されようと、はね除けてきた。私には希望しか無いのだから。私は考えた、そして、その竜巻の中心に向かってこう言った。
「私はルリ・ゼティールド。貴方と話がしたい。」
今回は2500字いけました。次は少し間を開けて更新します。読んで頂き有り難うございます。




