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リアル異世界2  作者: 紘希


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ふわふわさんと9月の診察。ー後編ー

 今回も、9月の受診日の出来事を綴っていきたい。


 彩の事を考えながら病院に向かった。相変わらず病院の待合スペースは混んでいた。とりあえずは病院に併設されたカフェで時間を潰そうとしたが、カフェも混んでいたので早々に待合スペースに戻った。その頃から、奏に彩の記憶と思われるものが流れてき始めた。ここで俺は、彩は消滅したのではなく統合したのではないかと思い始めた。ただまだ確信を持つ事は出来なかった。


 そうこうしている間に診察の順番が来た。

 診察ではいつも通り近況について聞かれた。まずは彩の出来事について伝えた。だが主治医の反応は薄く、「生活の混乱はありますか?」とだけ訊かれた。この時点では和が少々ショックを受けている程度で、大きな影響は見られていなかった。なので主治医にはその旨を伝えた。

 そのまま診察が終わりそうになったが、今回はコンサータというADHD治療薬の増量と和の事について相談をしたかった。どうにか薬の相談だけは出来たが、この日は主治医が時間がないのか相談出来る雰囲気ではなかった。特段急ぎの相談ではなかったので、和の事は次回以降に相談しようと決めて診察室を後にした。


 その日の夕方辺りから、俺にも変化が現れた。中学時代の事を少し思い出せるようになり、彩が居ない寂しさも薄くなった。直感的に俺にも彩が統合しているのだと感じた。

 どうやら彩は、奏と俺に統合したようだ。多くの記憶は奏に流れたようだが、俺のトラウマに関連する人物が登場する記憶は俺に流れたようだ。正直、俺にとっては苦手な人物の記憶なので、いい気はしなかった。それでも彩が役目を果たし統合したのなら、この記憶は俺が持つべきだとも感じていた。

 奏にはトラウマがない。なのでフラッシュバックを起こして調子を崩す事もない。その上主人格経験があるという事もあり、生活能力も高い。和と俺が同時に調子を崩す事があっても、奏が居れば生活が回る。その安心感は計り知れない。だからこそ、奏にはトラウマを持って欲しくはないのだ。

 彩が統合したが、俺も奏も大きな変化はない。俺たちにとって初めての統合なので、今後どうなっていくのかはわからない。ただ、彩が確かに存在していた事は実感している。今はその現状を受け止め、今まで通りの生活を続けていこうと思う。

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