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死体はかく語る

作者: ロック

鈴木木は、40歳の私立探偵である。

小さな事務所に「鈴木探偵事務所」と看板を掲げは、おり、デスクの上で様々な文献を読み漁っていた。

時には友人で貿易を行なっているハタ吉から、フランスやアメリカ、イギリスなどから洋書を読むこともある。

実際は、捜査の依頼があるまでは相当暇なので、ハタ吉が輸入してくる洋書の翻訳を行なったり、ヤクザの構想を"ある者"に扮して、解決したりする。


さて、そんな鈴木木にある猟奇殺人事件の解決を警察から依頼される。

西洋女性の首無しの死体が、山の中で次々と発見される。

この事件に「生首持ち去り事件」という名称が付き、新聞記者はこの事件を新聞にした。

生首持ち去り事件の共通の被害者は西洋人。

そして、西洋人の身を案じ、160人の西洋人を一時帰国させた。

しかし、未知のウイルスにかかってしまったケビンとその家族2人は日本に残ると聞かない。

多少の医学の知識のある、鈴木は、ケビンのために、そのウイルスに効く新薬の開発を行いながら、見張りも兼ねて、3人と同じホテルの部屋に住むことにした。


「I'm Jun Suzuki. Japanese detective.」と鈴木が言うと、

「日本語で大丈夫ですよ」とケビンは言った。

「これは、失敬。では、改めて君たちのことを聞きたい」

「ゴホッゴホッ、僕はケビン・シュタイナー。日本にいるとあるサイエンティストに興味があってきた。

彼であればもしかしたら…娘の命を救えるかもしれないんだ」

「私はシャーロット・シュタイナーケビンの夫よ。そして、隣にいるこの子は」

「私は、ローレン・シュタイナー。」


鈴木はタバコのピースをポケットから取り出し、窓を開け、マッチを擦り火をつけた。

ぷかぷかとピースを吹かし、一言だけ言った。

「シャーロット・・・恐らく次に狙われるのはあなたですよ…」

「え…そんな…」

「馬鹿を言うな!」とケビンは鈴木を殴りかかろうとした。

「とにかく今日はもう寝ましょう。」

と、ジュンは窓を閉め、電気を消した。


午前5:00

ジュンは、目覚め、3人の安全を確認する。

そして新薬の論文を書き始めた。


午前8:00

トーストとアイスコーヒーが部屋に運ばれる。

そして、アイスコーヒーにミルクとシロップを大量に入れ、鈴木はくいっと飲み干した。


「それにしても興味深い研究ですな…ケビン」

「え、ええ」

「その情報をどこから知ったんだ?」

「アメリカにたまたま来ていた科学者のロバートだ。ゴホッゴホッ」

「そうか・・・、ケビンは寝て欲しい。

ホテルは厳重に警備されてるし、誰かが入るとは考え難い。

俺はこの論文を製薬会社の新薬開発所に持っていく。

すぐに薬を手にして、戻るよ」

「うん・・・」


こうして、急ピッチで薬の製造が始まった。

ケビンは鈴木にとっての実験台となっている。ケビンの顔色は徐々に悪くなっていることに危機感を覚えた鈴木は午後7:00にその薬を形にし、研究所を後にし、ホテルに向かって走った。


しかし、ホテルの窓ガラスは破られ、シャーロットの姿はなかった。

ケビンに薬を飲ませ、ローレンに事情を聞いた。

「大男が!ママを!ママを!!!」

「わかった」鈴木は走って、大男のいる場所を事務所のハイテクな電子計算機で割り出した。


「山の小屋の地下の・・・研究所に!!」


そして、鈴木は銀色の仮面を身につけ、白いスーツを身にまとい、そして白いマントと黒いブーツを身につけ、オートバイで現場へと向かった。


シャーロットの体を解剖しようとしているサイエンティストに蹴りを入れた。

「誰だ!お前は!」

「私は、清く正しく生きる男

さすらい仮面!」

「さ、さすらい仮面だと!やれ!フランケン!」研究所の部屋の一つからフランケンと呼ばれた大男がさすらい仮面となった鈴木の首を絞めようとした。


しかし、すかさずその手を振り解き、大男の鳩尾に強くパンチをし、ポケットの中にある強力な麻酔注射で大男を眠らせた。


「バレてはしょうがない!私が生首持ち去り事件の犯人だ!」

「あなたは、志津大学の教授の山根氏!」

「そうだとも、妻の蘇生するために…!

私は、ある実験をしていた。」

さすらい仮面は、その実験の内容に耳を傾けた。

「それは、生首にある特殊な電流を流すと生首の状態で人間が蘇生するというものであった。

しかし、実験自体は成功するものの、生首として生き続けるためには、電流を流し続けなければならない。

生首だけで生きる生命体を作り、そして、妻を不死にすることを目標に研究をしていた。

さあ、きたまえ」


山根に案内されたさらに地下にある階段を下ると、そこには大量の西洋人の生首があった。

そして、山根がレバーを下ろすと、生首達は目を開き

一斉に「Help」と叫び出した。

「・・・私は恐らく極刑だろう。

そして、妻を蘇生させるという夢が現実になることもない。

私はこの生首たちと最期を迎える。」

「馬鹿な真似は寄せ!」

山根は研究所にある赤いスイッチを押した。

「この研究所はあと10秒で爆発する!」

ヘルプ!ヘルプ!と西洋人の助けを求める声と叫び声が聞こえる。


さすらい仮面は、シャーロットとケビンとローレンを連れ、地下から脱出。

その後研究室が地下にある小屋は爆発。

爆発音とともに、西洋人の叫び声が響いた。

さすらい仮面は画面越しに涙をこぼした。


こうして、この事件は解決し、鈴木は警察に事件現場の写真を提出し、ケビンの病気も治り、無事に3人で帰国することができた。


そしてヘトヘトになった鈴木は、喫茶店でコーヒー牛乳を飲みながら、ショートピース を吸っていた。

「さて、お金もたんまり入ったことですし、株でも買いますかな!」


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