dirty
お久しぶりです。バイトと課題疲れがひどいシラスです。
朝電車の中で徒然なるままに書いた感じです。
ご一読下さると幸いです。
汝 陰鬱なる汚濁の許容よ
改めて我を目覚ますことなかれ 中原中也
彼女は自分は汚いと泣いた。
確かに彼女は端から見たら、普通の女の子ではないかもしれない。
「別に汚れてても良い、処女だろうがそうじゃなかろうが関係ない」
けれど僕は、リストカットしても、ほぼ毎週違う男と寝ても、汚いことを自覚しながらも前を向いて生きる彼女に嫌悪感を抱けなかった。
泥臭い美しさとでもいうのだろうか?
むしろ、そんな彼女にほとんど信仰といっても差し支えない強度の恋情を抱いていた。
「人の痛みが分からない人間なんかどうでも良い。痛みを知りながらも簡単に死にたがらない君は、美しいと思う」
気付けば視界がぼやけていて、それでも真っ直ぐに彼女を見る。
「私は君が思うよりめんどくさいよ?良いの?」
「無論だよ」
いつか僕を救ってくれた彼女の言葉を思い出す。
―――自分のこと卑屈に見てる君は嫌い
孤独に浸り切って、生きる方向にも死ぬ方向にも行けない僕には、衝撃だった。
周りの人がくれる言葉はいつも全否定か全肯定か。
全否定してくる大人と、全肯定の慰めだけをくれるネット上のメンヘラ女。リアルには大して友人もいなかった。
それだけに、彼女の叱責は響いた。格好いいと思えた。
「もう死にそう」
最近彼女がそうこぼした時、僕は何も出来ないけれど何かしたいと強く願った。
「僕だけの君になってくれますか?」
誰よりも汚くて、誰よりも美しい君へ
いかがだったでしょうか。今回は自分を含めた若者の孤独にスポットライトを当てて書いてみました。
そんなに考えて書いたわけではありませんが、誰かに何かしらのメッセージが残れば幸いです。