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爆縮と体温の機知(2)

夕陽を愛でる人

1ブロック足りない

街の中

家が消える

土色がアスファルトに区切られ

そこだけ喰われたみたいだ

話し声は消えて

幻影だけが

知っている人だけに残っている

それでも続く家族団らんは

両隣の家で

灯りと同じ形に

響いていた


一つの変化に

悲しみを落とすのは

スピード社会の中

不必要なことになる

次から次へ

それを成長だと思うのか

流れるだけのことだと思うのか

消えた物は

二度と戻らない

全く同じ形では

二度と戻らない

あの形を

自らが作れていると

感じることは無い


どこか違う

子供の頃に

欲しかった物だろうか

何か違う

あの時に

与えて貰った物だろうか

違うことが

良いと言い切れる人は居ない

悪いとも言える人は居ない

でも、何かが違っていて

大切な物を忘れて行く気がする

古い井戸を見ながら

形の無い気持ち悪さが

冷風と抜けて行く


古い鏡台は

祖母さんの形見で

それには

ゆっくりと出来るような

ただ優しいだけの思い出がある

これも、いつかは壊れるし

何の形も無い人には

粗大ゴミだと言われるだろう

シールを貼られて

ゴミ捨て場か

車で運んで

重量差でお金を払い

バキバキの屑にされる


毎日のように

繰り返されているから

分からない形なのだろう

ゴミはゴミ箱へ

言い付けを守って

僕等は過ごしている

ゴミだと判断したのは

一体、誰なんだろうか


多様化したなら

ミニマムとはならない

価値観が増えるのなら

ゴミだけが少なくなる筈だ

ゴミだと言わない人が

出てくるのだから

人と人の繋がりだけが

繋がりでは無い

人と物の繋がりは

時間を超えて

繋がりを生み出す

忘れたのか

思い出す気が無いのか

夕陽を愛でる人は


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