ホック男
書きたいものを書いてます。
ありきたりな部分もあると思いますがそこも楽しんでください!
通称、荒廃都市そこは、生物実験によるモンスターによる大きな被害を免れた日本のとある場所だった。
しかし日々生物兵器達は荒廃都市にも乗り込んでくる。
そのため街は衰退していて食べるものがやっとな状態だ。
いや食べる物すら無いスラム街の住民が居る。
そういうものは生物兵器を利用した怪しい商人とつるむようになるのだ。
話によると荒廃都市外にも人間の生存域があるとか。
生物兵器駆除チーム、CLEANERは、精鋭チームだった。
ただし上の部隊が居てこそ。
残っている上級部隊が彼等だけでは荒廃都市という名前そのままになってしまう。
カマキリ型の生物兵器の鎌が隊員に振り下ろされる。
最後の審判を降す死神の様であった。
首が吹き飛び血飛沫が当たりに飛び散る。
「隊員1名死亡、累計被害20名」
このカマキリ1体に上級部隊が溶かされたわけではない。
大軍の多種多様な昆虫兵器がやって来た中、なんとか倒し続けたものの、カマキリ型生物兵器が残ったのだ。
上級チームが溶けていく中隊長である、エースも終わりを感じる
「退却」
命令は遅すぎた。
だが相手はカマキリだけな為応援を待たなかったのだ。
誤算だった。
「うぉぉぉ逃げろ! 」
自分が部下を死なせる……その恐ろしい事実を理解してしまうと同時にある一点に走り出す。
どかん。
鈍い金属音が鳴り響く。
CLEANERの制服は金属で出来たCPUのAI搭載の多機能戦闘服だった。
しかしこの音は違う。
直感がそう感じさせた。
カマキリを目の前に捉え、持っていたソードで切りかかろうというときに何かに引っ張られる。
一瞬でどこかに飛ばされてしまった。
そして前方に飛ぶ戦闘用のサイトを付けた戦士を。
「そいつは隊一人でも倒せなかったんだ」
エースは叫んだ。
しかし戦士は自分の腕に付けたホックジェネレーターから作られた繊維を元に動き続ける。
近づくごとにカマキリは大鎌を振りかざす。
しかしそれよりも早く切り離脱。
それを繰り返す。
異様な光景だった。
だが、それは彼にとっても異様だった。
(捨てられていた戦闘服だが、使いこなせば実践できるもんだな)
彼は命を懸けて手慣れたようにカマキリを切り刻む。
ある目的の為だ。
街を守る為。
そして戦闘服を持った人々による裏での犯罪。
それを止めるために。
「まるであいつも昆虫……、バッタのようだ」
エースは言った。
「終わりだ」
繊維によって作られたホックのロープが、カマキリに張り付く、そしてそれを勢いよく引き上げる。
体がカマキリの元へ突進する。
「キリング! 」
カマキリはキックの打撃により倒れる。
そして緑色の体液を流す。
その時サイレンがなる。
「登録されてないヒーローです」
なにやら部隊が召喚されていく。
「なんだなんだ」
彼はそう言いながら20人以上はいるであろう、戦闘服を着た、人々を目にする。