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私の名前はアリス。19歳。職業はお手伝いさん。


父の入院費用を稼ぐために、街を守る騎士団員さんたちの仕事場である第3護衛騎士団詰所にて働き始めてもうすぐ5年が経とうとしている。


始めは慣れない仕事に戸惑うこともあったけれど、今ではもうすっかりベテランお手伝いさんだ!……………というのは言い過ぎだけれど。あまり調子に乗っていると団長に睨まれてしまうからやめておこう。


相変わらず私は、厳しくてこわい団長に怒鳴られる毎日を過ごしている。

何事も完璧主義な団長からしたら、覚えが悪い上にドジでのろまな私を見ているとイライラして気に入らないのだろう。でもだからといって、か弱い女の子の頭を平気でごつくのはどうかと思う。


そんな団長が街の女性たちから【団長様】なんて呼ばれてモテて人気なのが私はとても気に入らない。みんな団長に騙されているんだ。そりゃあ団長の見た目はかっこいいと思う。背も高いし体もがっちりとしているしとても男らしい。


国の国境付近に位置するこのエリスール領はあまり治安が良いとはいえない。そんなこの街を守ってくれている唯一の存在の第3護衛騎士団は街の人たちからとても人気だ。特に女性たちからは、それぞれお気に入りの騎士宛てに手紙や贈り物が届いたりするほど。その中でもやっぱり団長人気は群を抜いている。


【団長様】なんて呼ばれてちやほやされているけれど、みんな騙されているのだ。その中身はまるで悪魔。か弱いお手伝いさんを常にいじめているようなひどい男である。

それに、みんな知らないと思うけれど実は団長は女の人がすごく苦手らしい。……なぜか私だけは普通に接せられているけれど、私のことを女として思っていないのだろうか。


――――いや、だとしたらじゃあアレはどう説明したらいいんだろう。


実は、団長と私は2回ほどキ…キ…キスをしたことがある。あまり大きな声では言いたくないのだけれど。とはいっても2回目は団員さんたちの目の前だったから団長と私のキスを知らない人はこの詰所にはもう誰もいない。


どちらも団長からの突然のものだったので、私はさっぱり意味が分からない。

そして今もその真意は謎のままで……。



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