Happy Halloween!
初投稿です。
十月三十一日、ハロウィンの日。
その朝のこと。
わたしはこの日を待ちわびていた。
喜びの笑いがこみ上げてくる。
「ふふふ、とうとうこの日がやってきた。そう、わたしの勝利の時が来たのだ‼︎」
「何を大声で叫んでいるんだ」
後ろから声をかけられ、振り向くと、
「おはよう。朝から元気だな」
「来たな、小泉!」
我が宿敵である小泉がいた。
こいつとわたしは事あるごとにーーーと言っても主にテストの結果だけーーー戦っている(とわたしは思ってる)。
しかし、わたしは一度も勝てたことが無いのだ。
いつもギリギリの差で負けている。
だがしかし!
今日のわたしにはこいつを負かすことができる切り札があるのだ。
「ふふふ……」
「とうとう頭がおかしくなったか」
「ふっ、そんな余裕でいられるのは今だけだ!」
「悪役の下っ端みたいだぞ、その言い方」
言いたいだけ言えばいい。後で笑うのはわたしなのだから。
さて、そろそろ切り札を出すとしよう。
「小泉!トリックオアトリート‼︎」
今日はハロウィン。
トリックオアトリート、つまり、お菓子をくれなきゃいたずらするぞ、の日だ。
そして、わたしは数日前に小泉から聞いたのだ。
金欠であることを!
お金がなければお菓子は買えない。
それに、こいつは甘いものが苦手でそもそもお菓子を買ったりしないのだ!
ふふふ、今日はわたしの勝ちだ!
にやにやと笑っていると、小泉が鞄から何かを出した。
「あー、ほら。ハッピーハロウィン」
手には棒付き飴、ロリポップがあった。
「なっ、なんで持ってるの⁉︎」
「今日はハロウィンだからな。用意しておかないと」
「金欠じゃ……」
「飴を買うくらいの金ならある」
ええぇぇぇーーー!
いたずらしようと思ってたのに!
おでこにマジックペンで「肉」って書いてやろうと思ってたのに。
もしくは、女の子向けのジャラジャラしたシャーペンを一日使わせようと思ってたのに。
「いたずらしたかった……」
「残念だったな」
「マジックペンとシャーペン、用意してたのに……」
「……そうか」
「はあ……」
「……ほら、飴。お前が好きな味だ」
「あ、本当だ。ありがとう!」
ロリポップをもらってあっという間に笑顔になる。
我ながら単純である。
と、小泉が手をだしてきた。
「トリックオアトリート」
「あ、ちょっと待って。……はいどうぞ、ハッピーハロウィン」
「クッキー?」
「うん、ジンジャークッキー。わたしの手作りだけど、多分おいしいよ」
「ふーん、ありがとう」
「どういたしまして」
包み紙をとって、ロリポップを舐める。
甘い味が口に広がって幸せな気分になる。
隣にいる小泉を見る。
妙に嬉しそうな顔でクッキーを見ていて、なんだか嬉しくなった。
矛盾点や改善点などありましたら教えてください。