No.7 スーパースター
練習試合後…
─セントニクス高校内
「神奈川！アップ始めとけよ！」
「うぃ〜す！」
「見て見ろよあれ！」
「神奈川だろ！今年もセントニクスが甲子園かもな…」
「おい投げるぞ！」
怪しげな風貌の男二人組がある選手を見ていた
ビシュッ！
ギュルルル！
シュイーーーン！
バシッ！
(ピピッ！138km/h)
「あれで高校生だからね…」
「ストレートは速いな、でも変化球は駄目だろ？」
「どうやら変化球も良さそうだ…」
ビシュッ！
シュイーーーン！
ククッ！
バシッ！
「フォーク？結構落ちたな…」
「あぁ！俺は何やっても天才だね〜」
「問題はあの性格か…」
「球団としてはとしては取りに良きたいな…」
──その後、知馬高
「また試合やりてぇな〜」
勝利の味を噛みしめた俺はまた試合に勝つと言った喜びを噛みしめたくなった
「お前何回目だよ…、試合終わってからずっと言ってんじゃん！」
吉野や木村が俺に突っ込む
「しかしなぁ、また勝ちたいよな…」
勝つことは良いことだし、何より気持ちいいからな…
「二松より強いとことやりたいな〜」
「セントニクスとはどうでしょうか？」
後ろから声がした
そこにいるのは山口だった
「何すか？そのニンニクってのは？」
「セントニクス高校！野球の超名門校さ！」
「マジ？んじゃ強いんだ！」
香川の目は輝きだす
こんなキャラだったか？
「まぁダメもとで連絡してみますがね…」
まぁダメもとってより、無茶なお願いだね…
断られるのがオチさ…
─放課後
「さて、練習始めるか〜」
退屈な授業より、野球の練習の方が金を稼ぐ道具として十分意味のある事である！
では早速…
「島谷〜！あのさ〜」
「ん？何だ？」
「そろそろよ…」
「………投げて……よ？」
「……ーブ？マジ…！」
こんな感じで二時間くらいみっちりと練習した！
辺りはぼちぼち暗くなる
「お〜い集合！」
山口が声をかける
その声の周りに輪になって集まる
「全員いるな！まぁ大した話じゃないが…」
正直大した話じゃないなら、あんまり聞いたって意味ないしなぁ…
「明日セントニクス高校と練習試合やるぞっ！」
へぇ…また練習試合か…
「わかりました〜！んじゃまた明日…ってえぇ!!」
わかりやすいボケかた…
まぁそれは置いといて
「マジ？やったね〜、強いとこと試合か〜！」
目がキラキラしてる香川に対して、沈んでいるのが神奈川だった
「神奈川！調子悪いのか？」
「いえ、明日試合出たくないんですけど…」
は？出たくない？
補欠の木田にとったら何て言う贅沢…
「あぁ〜！神奈川君がいるからか？」
「それもありますが…」
「な〜に心配いらないさ！どうせ勝てないのは承知！」
「けど勝てなくてやらないよりやったほうが練習になる！」
まぁ練習試合って言うぐらいだもんな！
「んじゃまた明日な〜」
そう言って去ってしまった
忍者のような人だな…
「まぁ帰って、明日に備えるか…」
─その夜、神奈川家
「健！俺明日知馬高と試合やるんだぜ！」
「あっそう！」
「まぁ〜格下だからな！ボールがバットに当たるかね〜」
この言葉に神奈川がキレた
「ふざけんじゃねぇ！てめぇの球なんざレフトスタンドにたたき込んでやるよ！」
怒りってのは怖い…
理性を無くし、突拍子に変なこと言うし…
「へぇ…！俺の球をスタンドに運ぶ？面白いね！出来なかったら…分かってるよね？」
「上等だ！」
こうして神奈川はとんでもない勝負に挑んでしまった
──6月2日
「ここがセントニクス…」
知馬ナインは校門の前で立派な校舎を見る
「すげぇ！」
この言葉しか出ない…
ボキャ貧だなぁ
案内人にグランドまで案内された
「すげぇ！専用グランドかぁ！」
二軍専用グランドとは言えども、かなり立派なグランドで…
一軍専用グランドはプロ仕様とかそんな感じなんだろうな〜
「よし！集合！」
山口の周りに集まる
「今日の相手は神奈川率いる二軍チーム」
神奈川？うちのチームにも神奈川はいるぞ…
「二軍とは言えども、ベスト4の高校と十分に戦える力を持っている！」
「気を抜くな！」
話が終わろうとしたとき香川の手が伸びる
「相手の神奈川って、うちの神奈川と兄弟なのか？」
「そうだよ…」
神奈川は呟く
見るからに闘志をむき出しにしている！
俺も頑張んないとな！
「整列！」
審判の声が両校ベンチに響く、それを聞いた選手はグランドの真ん中に集まる
「おい！あいつ見たことあるぜ」
「俺も！あいつもだ！」
島谷らはセントニクスにいる選手を見て驚いてる
俺は何にも感じない
だって野球始めたの最近じゃん！
「静かに！ただいまより知馬高校対セントニクス高校の試合を行う！礼！」
「お願いします！」
始まるみたいだな！
いったい神奈川はどんな投手なのか？
この練習試合で掴めるものは……
続く
