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白球の軌跡  作者: タレ柳
4/19

No.4 スピードボーラー

──五月二十五日

あれから二日たった

ちなみに野球に関わるような生活の話である

「なんだかんだ言って、入部したんだな…」

入部したのが一年前のように感じた

こないだは練習中にボール当たるし、ツいてないよな…

「お〜い香川〜!」

俺を呼んだのは、顧問の山口だった

「入部するにあたってなんだが、ポジション決めないとな!」

ポジション?あぁ守備位置だったな…

「キャッチャーでいいですよ…」

正直、他のポジションあんまり知らないからな…

「何!キャッチャー?」

目が丸くなっていた…

驚く事かな…

「うむ…、そしたら今日の放課後残ってくれな」

そう言って去っていった…

「あ、着替えてグランドな!」

大丈夫かな…

一体なんだろうな…

考えられるとしたら、守備練習くらいだな

となると放課後まで睡眠タイムだな

………………

……………

…………

………

「よく寝た…」

放課後になっていた

まぁ約束の時間だからな、裏切るわけにはいかないだろう

着替えてグランドに向かうと、島谷と山口がいた

「島谷?何してんの?」

「ん?香川がキャッチャーやるっつうからさ、練習相手になれって先生が…」

「さて…、早速練習してみよう!」

俺は山口に手招きをされ、防具一式を渡された

「それは、ちゃんと装着してな!ここでボールを捕るんだぞ!」

指でさされた場所は、いわゆるホームベースと言われるものだった

「ここで、座ってボールを捕るんだ!」

ふ〜ん、やっぱり楽だな…

「んじゃ〜、投げるぜ!」

島谷はマウンドの上で大きく振りかぶって投げた!

ビュッ!

シューーーン!

「ボールを捕れば…!?」

ボカッ!

マスクに当たった…

マスク無かったら、死んでたかもな…

「球がホップした…?」

「あ!悪い!体育の時と違ったよな!」

手抜いてたわけね…

う〜む、手抜かれるのは嬉しくないな…

「手抜くなよ…」

「ぬ!何だと!本気出すぞ!」

マウンドに上がり、振りかぶって投げた!

「オラァ〜〜〜!」

ビュッ!

ギュルルルル!

ズバーーン!

「………捕れた?」

ミットにはボールが入っていた…

島谷はまさか捕れるとは思わなかったという顔している…

「嘘だろ?本気の球だぜ?」

島谷は不思議に思ってるが、捕れた理由がちゃんとある

それは一球目で大体構えた所より、上にズレていたからな…

それを計算に入れて、二球目はほぼ捕れると計算していたからな

「なるほど…」

山口は俺の近くで感心していた

「よし、ステップ2だ!」

そう言って、山口はバッターボックスに入った

「じゃ、始めろ〜」

島谷は先生の合図で投げた

「ここまでは普通…うわっ!」

バットを振られたから、球が一瞬見えなくった

「あぶねぇ!何すんだ!」

「いや〜、バット振らないと試合にならないっしょ?」

そうか…

野球は打ってナンボの世界だもんな

「さっきのと同じだよ」

山口はボソッと呟いて、構え始めた

「さっきと同じ?まさか…」

島谷は振りかぶって投げる

ビュッ!

シューーーン!

ブン!

バシッ!

「捕れた〜!」

「ハハッ!流石だな〜!」山口は豆鉄砲をくらった顔をして笑った

「これなら明後日の練習試合参加できるな〜」

「明後日練習試合ですか…、えぇッ!」

今度は俺が豆鉄砲をくらった

「いくらなんでも…」

「夏の大会までに時間はない!なんとか試合慣れしないといけないからな〜」

一理ある…

仕方ないか…

「じゃあ、俺は帰るからな〜」

そう言い残して去ってしまった、

「じゃあ、俺らも帰りますか?」

「その前に、一回だけ勝負しよう!」

島谷は勝負を仕掛けてきた!

「ちなみに野球だぞ!」

ルールは木田と勝負した時と同じ

「いくぞ!」

島谷はマウンド上で振りかぶって投げる

「…速い!」

ズバーーン!

バットを振れなかった!

「もういっちょ〜!」

島谷は調子に乗り始めた

ビュッ!

シューーーン!

ズバーーン!

「……………」

追い込まれた

しかし俺はそこまで、気にはかけてない

黙って追い込まれたフリをしているのだ

こうやって球を投げさせ予測するのだ

木田の時と同じである

「ラスト〜!」

島谷は完全に調子に乗ってるな…

だがそれもここで終わりだぜ!

「いただきだぜ…うわ!?」島谷の投げたボールは、何とスローボールだった…

タイミングがズレて、ボールはバットに当たらず、三振してしまった

「お前〜!」

「野球はだましあいだぜ!」

島谷はそう言って、笑っていた

一理あるな…

まぁ追い込まれたら、投手側からすれば有利だしな…

「そうだ〜!良いこと教えてやるよ!」

「投手の肘腕の出所、踏み込む足の位置とか、細かな癖読むのもいいよね」

「だけど、初対決の投手の癖なんて読めるのか?」

「そのためにネクストサークルがあるんだぞ!」

あぁ〜、そうか…

ただ待ってるんじゃないのね…

「今日は何だか勉強になる日だな〜」

しかし、明後日に練習試合か…

なんとかなるだろう…

まぁ勝てるように最前の努力をしてみようかね

「よし…、本屋で野球の本を立ち読みして勉強だ!」



続く


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