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不眠のうた

作者: 秋葉竹



洗い流しても洗い流しても

消えてくれないソイツらが

擦っても擦っても

剥がれ落ちてくれないソイツらが


いつまで経っても

俺を眠らせてくれない


ソレは

体の周りの空気のなかに

等分に配分された成分として

どこででも存在しつづけている


ソレは

生きることが息をすることであるという

不文律な命題をあからさまな不幸で

搔き消し塗り替えようとしている


どれほど存在を否定されたとしても

生きることは

息をするという一事じゃなくて

生きるということは

好き勝手に躍動することだと想うのだ

それはおそらくなんの根拠も無い

身の丈に合わない笑ってしまうほどの

見栄とか極論なんだろうとは知っている

けれど

笑われることになら慣れているから

傷つくことにもちゃんと慣れているから

俺は

俺の想うさかしらな想いを見棄てず抱いて

抱きつづけたままの息苦しさを肯定して

すべからく生きるとは苦しむことだと

すべからく生きるとは悲しむことだと

心の壊れた身震いを

ちゃんと逃げず直視し

やり過ごすとかすり抜けるとかじゃなく

真っ正面からみえる善も悪もひっくるめて

俺は───────





いつまでも

いつまで経っても

眠れやしないんだ


叫んでも叫んでも

けっしてだれにも届きはしないコイツらが

飲み干しても飲み干しても

まるで消えてなくならないコイツらが


いつまで待っても

俺を眠らせてくれないんだいつまでも







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