第4話 どうやらここは異世界のようです。
「アナタお名前は?」
目の前に座る麗しいオネエ様からそう声をかけられた
「あ、私は……橋本麻里です」
するとオネエ様は不思議そうな顔をして
「ハシモトマリー?随分長いお名前ね?」
「いえ、マリーじゃなくて麻里です、麻里が名前で、橋本は名字です」
「名字?なにそれ?」
名字がわからない?どうして?やっぱりここは私の住んでる世界じゃないの?
そうだとしてもいきなり、私は異世界から来ました、なんて言って信じられる訳もないし、どうしよう……
どうしようどうしようと頭を抱えていると
「んーやっぱりアナタ……迷い人なのかしら?」
オネエ様からふいにそんな言葉をかけられる
「ま、まよい人?なんでしょうかそれ」
「あら、やっぱり知らないの?迷い人ってのはね、たまーにこの世界に現れる、異世界から迷いこんだ人の事を言うのよ」
驚愕の発言がオネエ様から飛び出した、異世界?やっぱり異世界なのここは?
素足は性の象徴なんてきいたこともないし、見たこともない街の景色、彫りの深い顔の住民達……
「私……多分、異世界からきました……」
「やっぱりそうなのね……困ったわねーまさか迷い人がこの街に現れるなんて」
「あの……迷い人ってたくさんいるんですか?」
「いいえ、現れるのは極稀よ、最後に現れたって聞いたのは……確かアタシが子供の頃だったから、20年以上前かしらね、その前は50年以上前だって聞いたことがあるわ」
「わ、私……これからどうしたらいいんでしょうか……」
突然、異世界だなんて言われ、どうしたら良いのかパニックになり、自然と涙が溢れる
「大丈夫よ!安心なさいな」
見上げるとオネエ様が聖母のような微笑みを称えていた。
「アタシの名前はローズ、皆からは麗しのローズと呼ばれているわ」
麗しの……ローズ……?
「とりあえず良い所へ連れてってあげるわ」
ローズオネエ様はそう言うと、満面の笑みを浮かべていた。