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彼女の私服

私服( - ̀ω -́ )✧

翌日……待ち合わせの15分前に俺は待ち合わせ場所に着いたが、すでに2人先客がいた。


「柊さん、椎名さんおはよう」

「おはようー。坂井くん」

「おはよう。早いねまだ15分前なのに」


休日らしく私服の二人に挨拶をするが……俺は柊さんを変に意識しないように、態度に出ないように頑張った。


「二人よりは遅いよ。どれくらいに着いたの?」

「坂井くんが来るホントに少し前だよー」

「小雨と私はだいたい待ち合わせの20分前には来るようにしてるからね」


ほんわかと答える柊さんとどこか凛とした雰囲気で答える椎名さん。

いつもなら椎名さんあたりの雰囲気に流されそうになるが、俺は私服の柊さんに物凄いときめいている。


「そうなんだ。二人とも私服可愛いね」


女の子として意識したからこそ、休日に私服の彼女を見ると変に意識してしまうのは仕方ないが、態度に出ないように頑張ってさらりと褒めてみた。


「ふふ……ありがとう坂井くん」

「あら?ありがとう坂井くん」


おっとりと少し顔を赤らめた柊さんに対して椎名さんは言われ慣れているのか、さらりとしていた。

うん。きっと、このことは柊さんの今日の日記に書くことになるんだろうけど……また機会があったら読んでみたいな。


「あとは松岡さんと沢田と鴇田だね」

「春はまぁ、時間ギリギリでしょうね」

「春ちゃんはねー」


苦笑気味にそう言う二人。ふむふむ。


「鴇田は練習終わってからだからギリギリだろうけど、沢田はそろそろ……」

「……呼んだ?」


気がつけばいつの間にやら後ろに立っていたのは件の人物……友人の沢田だった。

大柄で無口なので勘違いされやすいがかなり中身はいいやつで、普段は無口な彼がたまに話すのが俺と鴇田だったりするから比較的仲はいいと思うが……


「おはよう沢田。あと、いきなり背後で声をかけるのは心臓に悪いからやめてな」

「……ドッキリ成功」


どこか誇らしげにそう言ってから沢田は二人に挨拶をした。


「……おはよう」

「沢田くんおはようー」

「おはよう……凄いね。近づいてきたの全然気づかなかったよ」


フレンドリーに挨拶をする柊さんと少し驚いたような表情の椎名さん。

まあ、普段の沢田とは別人に見えるしね。


「……鴇田はまだ?」

「ああ。多分もう少しかかるだろう。まあ時間までまったり待とう」


そう言ってから和やかに話している(沢田は基本的に相づちだけだが)と、時間ギリギリで松岡さんと鴇田が同時に到着した。


「おはようみんなー!」

「おはよう。ギリギリだね春」

「間に合ったからセーフだよ!」


ほがらかに笑いながらそう言う松岡さん。

一方で……


「おはようさん!みんな早いなー」


こちらも午前中練習していたとは思えないほどにテンションが高めの鴇田。やはり体力バカは凄いなと思いつつ挨拶をかわす。


「おはよう。じゃあ、みんな揃ったところでとりあえず移動するか。何かいく場所のリクエストはある?」

「飯!」

「カラオケ!」


前者は鴇田、後者は松岡の台詞。

こいつらは色気よりもなんたらだな……


「カラオケは確定として……柊さんと椎名さんは何かリクエストある?」

「私はどこでもいいよー」


ほんわかとそう答える柊さん。この笑顔の裏であれだけ日記に書かれてたようなことを考えてると思うと微笑ましくなってくるが顔には出さずに頑張る。


「私も特には……坂井くんと沢田くんは?」


椎名さんはこちらを気遣ってかそう聞いてくる。沢田をチラリと見ると沢田はボソッと答えた。


「……バッティングセンター」

「好きだねー沢田は」

「え?沢田くんバッティングセンター行きたいの!?」


松岡以下女子(柊さんはいつも通りのニコニコ顔だが)が驚いた表情を浮かべる。

うん、まあ、体型だけでいえばぴったりだけど、普段の静かな沢田を知ってると意外なチョイスだよな。


と、俺も答えないとな……


「俺も特にはないからバッティングセンターとカラオケ行こうか。時間的にはカラオケのフリータイムが今の時間なら安いからそっちに行ってからバッティングセンターでいい?」


その返事に特に異議が上がることはなく俺達はまずカラオケへと向かった。









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