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七菜との日々  作者: ニリとん
1章 ライダー編
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ライダー編 Ⅱ

ベルトを巻いて七菜さんが変身するようです。

 



 ライダーベルトを作製したとかいう七菜さん。

 ベルトというかファイズのアレである。

 正直これだけ渡されても、変身できないと思います。

 そこのところどうなんですかね?


「まだ作ってない」

「馬鹿じゃないのアンタ?」

「ん、ありがとう」

「褒めてねぇよ?」


 アイテムだけ作ったところでどうするんだろうか。

 ベルトなきゃなんもできませんよねぇ?

 はよ作ってくれ。

 割と楽しみにしている自分に気づいたので推させて貰います。

 頑張れ。

 何日かけてもいいから。




 翌日。

 部屋に飛び込んできた七菜さんが一言。


「見てぇベルトできたぁー!」

「仕事速すぎませんかねぇ!?」


 この姉さん何者なんですかね、全く想像もできないモノを創ってくれますけど。

 え?

 気合い出せば誰でも変身ベルトくらい作れる?

 無理だろどう考えても。


 時間は幾らでもあるので、近くの公園で作動テストをすることになった。

 当初はお庭でやろうとしたが、母の目が絶対零度だったのでやめた。

 育ててる薬味ネギあるし。

 薬味ネギとハーブは、もはや取り放題なくらいまで育てている。

 というか雑草レベルに生えている。

 ニラと区別がつかない。


 というわけでやってきたのは近くのN公園。

 林まではないが、それなりに木が生い茂っているので、この中で実験をさせていただきます。


 まず、七菜さんがとりあえず装着してみる。

 が、ちょっと待ってほしい。

 ベルトがビルドだ。

 ビルドベルトだ。

 なんか面白い言葉が生まれた気がするが、ファイズな携帯にビルドなベルトをガチャコンするのはなんか違う。


 そう思っていると、七菜さんはポーズをとる。

 大事ですね。

 ところでなんでゴーストなポーズなんですか?

 別にいいんですけどね?

 もっと言えばなんでブレイドなベルトの巻き方なんですかね?


 そして七菜さんは変身する。

 変身するかどうかはベルトの完成度次第だが、とりあえずやってみるしかない。


「テスト開始。変身っ!」

『HENSHIN』


 もしもし、地獄兄弟なHENSHINが聞こえましたが?


『カメン・ライドォ』


 もうなんでもありだなこのベルト。

 おのれ七菜さん。


『ヴェガフォーム』


 電車もいらないから。

 ところで桜井って誰だ?


『3!』


 カウント始まりました、宇宙に飛んでいきそうな感じですね。

 めちゃくちゃだけど全部ポーズ決めてる七菜さんは変態ではないだろうか?

 変態でしたね。


『2!』


 これ以上混ざることは無いと願いたい所だ。

 残りのカウントは1つ。


『1…ソイヤッ!』


 ここでガイム入りました。

 花道は入らなくていいです。


『ドルァーーイヴ!ターーイプ、ガァーール!』


 まだ未成年ですがドライブとはこれいかに。

 これでようやく終わったのか。


『マイティジャンプ!マイティキック!マイティマイティアクションエーーーーックス』


 ベルトの音声がEXCITEだよこの野郎。




 ベルトのコーラス(?)が終わり、七菜さんが煙の中から現れる。

 果たしてその姿は…。


「……」

「……どう?」

「さっきまでと変わってませんねどう見ても不具合ですありがとうございます!」


 変身してないじゃねぇか!

 本当にただのコーラスだったよ!

 ざけんなよ!


 変わってない宣言を聞き、七菜さんは驚く。

 変身ベルトのくせに変身してないことに疑問を感じているようだ。

 七菜さんはビルドなベルトについているレバーを回す。


『Cast Off』


 びりりっ☆


『Change PANTY JK』


 唐突に七菜さんの衣服が、下着を除いて破ける。

 そしてその瞳にピンクの光が光る。

 キャストオフ機能はちゃんとついてるみたいですね!

 どう見ても変身ベルトじゃなくて変態ベルトですね!


 七菜さんは自分の様子をしげしげと見る。

 そしてこちらを一瞥し、一言。


「露出プレイはお好き?」


 変態はお願いなので帰って下さい。




 僕の着ていた上着を渡し、こそこそと家に帰投した僕らは部屋で会議をしていた。

 通行人がいなかったのは本当に幸運だった。

 衣服のキャストオフ機能は本当にいらない。

 残念な人には似合いません。


「とにかくだ。ベルトは色んな意味で改良の余地があるね」

「変態のキャストオフとかただの露出狂だろ」

「ふっふ…褒めるんじゃあないよ、もうっ」

「貶してんだよ馬鹿め」


 特製クッキーをもそもそしながら七菜さんと話す。

 牛乳でクッキーの残りを押し流し、更に口を開く。


「まず、変身音が多い。長い。うるさい。パロディーでも1つにしろや」

「えぇ…」

「えぇ…」


 なんでそんなに嫌そうな顔するんだ。

 とりあえずそこらへん含めて、1からやり直すことにした。

 イヤイヤじゃない。

 一通り駄々を捏ねて七菜さんは落ち着いたようだ。

 牛乳を飲み干し、口をふきふきしてこちらを見据える。

 この目は…真面目モード。


「ん…じゃあ真面目にやりますか」




 七菜さんは変態である。

 しかし頭は良い。

 そんな七菜さんが本気で考える時、七菜さんは目を変える。

 個人的にこれを真面目モードと呼んでいるが、この状態の時は本当に真面目である。

 下ネタを言わないし他事も言わないのだ。

 最初に僕がこの状態の七菜さんを見た時は思考放棄して呆けてしまうくらいには真面目である。

 それをデフォルトにすればクールな美人なんだよ。


 そんなことを思って、真面目モード七菜さんを見る。

 七菜さんも僕を見て、プチ会議が始まる。



「まずライダーシステムについて、詳細とかも含めて言ってなかったからそこから話すとするね」

とりあえずぐちゃぐちゃにして遊んでみたかった。

それがこんな結果です。

次回は真面目モード七菜さんが本気出します。


七菜「カブトとファイズ、キバは純粋に好き。電王、メロンエナジーは耳が溶ける」

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