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七菜との日々  作者: ニリとん
2章 AとEのクトゥルフ編 前編:A
19/52

AとEのクトゥルフ編 ⅩⅡ

多分、次の次までには終われる。

今回アリスが少し変態します。


…自分で書いててアリスが可哀想になってくる。

それももうすぐ終わりじゃ…!

 




「は?」

「だから、故ウサギさんをアリスちゃんのお口に…」

「いや、え?は?」


 いきなり変なことを言い出した七菜さん。

 頭おかしいんじゃないの?

 一回叩こうか?

 直るかもよ?

 あっ元々だったわ。

 ごめんな。


 で、詳しく話を聞こうか。

 何故、そんなことを?


「先に行っておこうか、このシナリオは、()()()()()()()()()()()。犠牲を出すか、全滅か、だよ」

「…」


 犠牲が必ず出る?

 つまり、誰かは、死ぬ?


 誰かが?


 アリスが?



「ただね、1つ、方法は用意してあるんだよ」

「…」

()()()()()()()()が、ね?助からないとは言ってないよ」

「ッ!」


 思わず七菜さんの胸ぐらを掴む。

 七菜さんの背負うDアリスが、少し身動ぎする。


「…どういう方法だ…!」

「簡単だよ。とっても簡単な方法だ」


 Dアリスが、口をもにょもにょと動かし、口に溜まっていた血液を吐き出す。


 それは()()()()()()をしていた。


「本物のアリスを、本体を見つければいいのさ」







 ゴーン…ゴーン…


 5分が経過。




 闇アリス放出の鐘が鳴る。

 新たに生成された闇アリスは8人。

 合計で、12人の闇アリスがこの空間に存在していることになる。


 そう、先程ウサギを貪っていた闇アリスは、始末されていない。


 口元を、血でべったりと濡らした闇アリスが4人、ネコの部屋に移動していく。

 それに付随するかのように、8人の闇アリスが動き出す。


 そのまま、猫の死骸の方に向かう。

 二桁になった闇アリスは、その肉に手を伸ばし、貪る。


 猫の()()を。


 そこで気づく。

 猫の肉は未だ未入手である。

 これを少量でも入手する必要がある。


「ん、そういえばにゃんこがまだだったね。私が取ってくるよ」


 七菜さんが目を擦るDアリスを下ろし、一瞬でネコの部屋に移動し、肉を取ってくる。

 刹那で行われたからか、はたまた闇アリスがまだ手をつけ始めたばかりだったからか、七菜さんは多めに肉を取ってきた。


 そして、本体探しが始まる。



「…アリス達って、血は青いの?」

「「「「んー?」」」」


 思いきって聞いてみた。

 血の色なんて尋ねたりなんかしたら完全にヤバい奴だな。

 普通赤だけどな。


 でも、さっきDアリスが吐いた血は青かった。

 もしかしたら、それが見分ける方法なのかもしれぬい。

 一応ではあるが、聞いておいた方がいいか。

 そう思った。


「「「「「「分かんない!」」」」」」

「そっか…」


 違ったか。

 猫とかウサギとかは赤い血だったからそうかと思ったんだがな。


「「「「見たことないから!」」」」

「あっ、そういうこと」

「「「「見てみるー!」」」」

「おっと、それならお兄さんの前でな。もしかしたらいっぱい血が出ちゃって痛いかもしれぬいからね」

「「「「はーい!」」」」


 1人ずつ、血の色を確認していく。

 これで、本体が洗い出てくれば良いんだけどね。

 戦闘時にDアリスが作り出していたナイフを使い、腕に少し刃を入れる。

 これで最小限の傷になるだろう。


 では、お兄さん監修の元で血液検査を始めさせていただきます。


 1人目。


「あおーい!」

「…青い」


 2人目。


「あおーい!」

「青い」


 3人目。


「あおーい!」

「青い…」


 4人目。


「あおーい!」

「これ間違えてたんじゃない?」


 5人目。


「…これは、()()()…」

「…」

「もしかして、君は…」


 5人目で血液が赤いアリスが出てきた。

 早かったか。

 いや、違うかもしれぬい。

 そう思い、尋ねる。


「…おめでとう。私が、本体。本物のアリス。支配する同一存在(アノザー・オブオール)ALiceであり、ALiceの支配者でもあるアリスだよ」


 来ました。

 ALiceの中のALiceだと言う本体さん。

 アノザーアリス…Aアリスか。

 アリスが多すぎて何がなんだか分からねぇな。


「…じゃあ、皆。整列。改めてご挨拶しよう」

「「「「はーい!」」」」


 Aアリスは他のアリスに声をかけ、整列させる。

 まるで軍である。

 増殖する下級兵(アリス・レギオン)かな。

 絶対狂気の沙汰だよな。

 全員が同じ顔してるしな。


「…こほん」


「「「「「我々ALiceは、貴方のために戦い、舞い、散る運命(サダメ)にあります。どうぞ、何なりとご命令下さい」」」」」






 アリス本体、Aアリスを発見した。

 僕達はこれからこの場所を脱出する。

 これで、皆で帰れる。


「…一緒に帰るぞ。準備はいいか?」

「「「「「Sir, of course!」」」」」

「っし!行くぞ!」




 まずは、仕掛けか。

 2人志願(アリス)を募集する。

 ほぼ死ぬ可能性が高いけど、そういうのを志願する勇者なアリスもいるかもしれぬいからね。

 むしろここで出てもらわないと、こっちが選ぶことになっちゃうから困る。


「それじゃ、ここの仕掛けを解除するために2人協力してほしいんだけど」

「「「「「「…」」」」」」

「もしかしたら痛いことになっちゃうかもしれぬい」

「「「「「「…」」」」」」

「でも、代わりに出来る限りのことはしてあげたい」

「「「「「「私がやります」」」」」」

「これはもしかしなくても下心満載だよね?」


 出来る限りのことをする、って言った瞬間に全員が手を上げた。

 こら変態ども?

 七菜さんに汚染されちゃダメだよ。

 そういうことはしません。



 結果的に大じゃんけん大会が開催された。

 アリス団子再びである。

 ょぅι"ょのょぅι"ょによる僕のためのじゃんけん大会。

 ヤバい奴だな。

 私は変な人じゃないです。

 それはあの人(七菜さん)です。


 2人、アリスが出てきた。

 めでたく優勝したアリスである。

 …このあと、この子達は、磔になる。

 だから、出来る限りの望みを叶えてあげたい。


「「だっこしてー!」」


 出来る限りの望みを。


「「脱いでー!」」


 出来…。


「「そのまま、[自主規制]ー!」」

「できるわけねぇだろこの変態ょぅι"ょ!」

「「ごちそうさまです!」」


 七菜さんのせいだ。

 七菜さんのせいで…。

 七菜さんェ…。



 その後、だっこしておんぶしてなーでなで、と一通りアリスとイチャイチャした。

 違うな、アリスに遊ばれた。

 ちなみに他の子達は羨ましそうにしていた。


「…」

「変態こっち見んな」

「…」

「殴るぞ変態」

「…」

「死にゃらせゴミカス!」

「ありがとうございます!」


 ダメだこのパーティー。










 ゴーン…ゴーン…



 5ふンけイカ。





 あんよの部屋。

 僕は、アリスと共に、そこにいた。

 傍らには、ウサギの肉を持った七菜さんが立っている。

 これから、僕は、アリスを十字架に吊るす。


 アリスは、両手を広げて十字架を背にする。

 するとアリスは青く光り、ふわふわと浮遊していく。

 十字架の中央付近まで到達すると、鎖が現れてアリスを拘束する。

 それまでの笑みが消え、アリスは無表情となる。

 目からも光が消える。

 そして、軽く口を開く。


「…ごめんな。許してくれ」


 アリスの口に、ウサギの肉を入れていく。

 少し口に肉が入ると、アリスは咀嚼を開始し、次々に肉を平らげていく。

 その目は今までのような青色ではなく、どす黒い紫だった。

 まるで機械かのように口を動かすアリス。

 その姿は、不思議と痛々しかった。


 そして、肉を食べ始めてから十数秒、アリスの姿は白く、硬い大理石になった。


 石になったアリスからは、生命の徴候は見られない。




 ガコンッ



 小さな音がして、十字架は地面に収納されていく。


 やりきれない思いだけがそこに残っていた。

ところでですが。


ざっくりと、ロボ編が煮詰まって来ました。

新キャラが1人増える予定です。

なんならそろそろ名前だけでも出そうと思います。

多分次のシナリオで名前だけ出します。

キャラは濃いけど影は薄い感じです。


七菜「機体の案はちゃんと描いた。個人的にはオッケーです」

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