AとEのクトゥルフ編 Ⅶ
アリスちゃんは贄(奴にとっての)
ちなみに戦闘シーンとなります。
これから先はこんな感じです。
アリスが襲いかかってくる。
アリスを待避させておこう。
アリス逃げろ!
アリスしか言ってねぇな。
向こうのことを闇アリスとでも言うかね。
闇アリスがこちらの部屋に走ってくる。
アリスは総員待避させている。
これで2対1だ。
アリスは怪我させたくないからな。
これでも十分だろう。
七菜さんと連携プレーで闇アリスを倒す。
行くぞ!
「ちょっと待って、アリスペロペロしていいかい?」
「はぁ!?失せろ変態!」
来るな!
変態は放置で1人で戦おう。
アリスではなく、闇アリスはこちらに狙いを定めたようだ。
鉈と細剣…レイピアか。
うむ、やめてほしい。
確実に殺しに来ているよね。
さて、僕は画家だからね、攻撃が出来ないね。
どうするか。
『アアアアアアアア!』
「いや考えたら殺されるわ!しかもこの部屋狭いし!」
レイピアでこちらを突いてくる闇アリス。
脳幹をしっかりと狙っている。
酷いことするわこの子!
ちなみに、脳幹やられると歩けないし動けないし脳も死ぬから実質死亡は確定かな。
これはヤバいよね?
咄嗟に屈み、レイピアの先を避ける。
それを見た闇アリスはそのまま鉈を振るう。
狙いは喉。
頸動脈か?
死ぬよね?
しかも今屈んでるからな!
動けないな!
押し倒して無力化するか。
闇アリスの胸に飛び込み、全体重をかけて地に倒す。
体格差はない。
…ない?
振るわれた鉈は宙を空振り、壁に突き刺さる。
闇アリスの手からレイピアも奪い、投げ捨てる。
そのまま背中に跨がり、拘束する。
これで大丈夫だ。
…。
いや、怖いな。
首に手をかけて、一発脅しをかけておこう。
技能で威圧あるし。
軽く、緩く絞めて、と。
技能を意識しながら、威圧をする。
「動けば折る。大人しくしていろ」
『ウヴァアアウウウウ…!』
犬のように威嚇をし、こちらを向く闇アリス。
動くなって。
そして闇アリスの顔が目に入る。
その顔は、アリスの大人の姿であった。
<七菜side>
私はアリスの所へと向かう。
アリスちゃんかわいいからね。
考えて製作したのも私だけど、かわいいと思うのよ。
1人ぐらい食べても…デュフヒッ。
おっと、いけないいけない。
いけない子になっちゃう!
あっ私すごい面白いこと言った!
褒めて!
…。
切り替えようか。
私の職業は変態。
口に出すと変な感じしかしないけど、決めたからには仕方ないね。
変態行為をすると、DEXが1上がる。
それが職業の特性。
それを踏まえてだ。
私は何回、そういう行為をしたっけ?
自覚はあるから覚えてるけど、もう3回はしてる筈。
だから、今の私のDEXは最低でも15だ。
アリス達が私に近づいてくる。
こんな無垢な子に、今から私は、酷いことをしてしまうかもしれない。
だが、それもシナリオクリアのため。
遠慮なく、変態させてもらおう。
とりあえず話しかける。
「アリスちゃんやっぱかぁいいよね!ああかぁぁああいい!」
「どしたのお姉さん!?」
「頭おかしくなった!?」
心配してくれてるのか罵倒されてるのかはわからない。
だがそれは問題ではない。
今は。
現実なら問題すぎるけど。
「元からだ、問題ない!さあこっちにおいで!」
できるだけ変態を出さずにウェルカムのポーズをする。
さぁ寄っておいで!
「ひっ!」
「ふえぇ…」
「怖いよぉ…」
不安そうな目でこちらを見る。
数人は涙目だ。
いや、あの、そこまでされると…。
楽しくなってきちゃうじゃあないか!
テンション上がってきたよォ!
お姉さんと遊びましょぉぉおおおお!
「おおおおおおおほほぉ!そそるねぇ!来てくれなくても私が行くよォ!」
「「「「うびゃぁぁぁああああああ!?」」」」
いただきます。
「お兄さんたしゅけっ…ひゃあっ!」
闇アリスはこちらを一瞥すると、起き上がろうともがく。
首に手が食い込みそう。
少し力を緩める。
ただ絞めるっちゃ絞める。
ここ大事。
このままです。
威圧行こう。
「死にたいか?…ガキが」
『…』
闇アリスが抵抗を諦めた。
ごめんなさい僕もガキです許して。
後で謝れるなら謝りたいね。
まあ多分無理だけど。
すると、闇アリスは手の位置を変えて、僕に向ける。
…。
危機察知。
怖いねぇ。
くっそ、逃げられるのはしゃあない。
やりたくはなかったが、腕は貰うよ。
闇アリスは手にナイフを錬成し、寝転がったまま器用に僕に投げようとする。
やはりな。
僕は闇アリスの両腕を、踏みつけながら立ち上がり、二の腕を壊す。
こうしか無力化手段が思い付かなかった。
すまない。
闇アリスは苦悶の声をあげ、ナイフを取り落とす。
チン、とナイフの音が鳴り、闇アリスは腕の力を失う。
勝ったか?
勝ったな。
風呂でも入ろう。
ははは。
フラグをできるだけ立てておこう。
どうせまだ足があるんだ、立ち向かって来る筈。
この子には、死への恐怖が無いみたいだから。
先程投げ捨てたレイピアを手に取り、素人らしく構える。
『ゥヴォォオアアア!』
「ほーら見ろッ!やっぱりな!」
闇アリスは立ち上がり、腕をだらんと下げながらもこちらに走ってくる。
流石だな。
しかし、このレイピアと言い、さっきのナイフと言い、どこからこんなの造り出してんだろうな。
僕の予想では闇アリスは蹴りで攻撃してくるな。
それしかやりようが無いわけだし。
さてさて、そうするとレイピアは…いや待てレイピアって切れるのか?
どこぞのフランスの銀色の戦車さんは切ってたけど。
とりあえず突くしかないかな。
使い方もわからないし。
狙いは腿。
行くぞ!
『アアアアアアアア!』
「いや待って足の先に何か刃物ついてるね!?死ぬよ!殺しに来てるのは分かってるけど!」
蹴りではなかった。
靴に仕込んであったらしい。
爪先から剣のような刃が出ている。
やめて?
思わずではあるが、レイピアを闇アリスに投げつける。
食らえ!
なんなら上手く当たって転べ!
刺さると痛そうだから刺さるのは無しで!
投げたレイピアは空を切って飛んでいく。
まるで槍投げ…ではなどない。
くるくると大きく回りながら飛んでいた。
大車輪。
殺傷力高まってない?
そのままレイピアは闇アリスの右太股に突き刺さる。
斜めに突き刺さっている、それも深く。
うーわぁ…やらかしたわ…!
めっちゃ傷つけたやん…しかも致命的な奴!
あっひゃあ!(思考放棄)
闇アリスは苦悶の声をあげながら倒れる。
同時に、地面にレイピアの先が突き刺さる。
そして闇アリスは固定された。
『ゥヴォォ…』
「めっちゃ痛そう…ごめんね。ほんと、許して…いや許してもらえるなんて思ってないけど」
あーあー…もうダメ、こういうのマジ無理なの…!
ガチグロはSAN値減るの!
減らさねぇけど!
闇アリスは思った。
微かに、しかししっかりと残るその思考で。
この人間は何故自分を殺さないのか?
何故?
その思考は余りに短く、幼い。
七菜の裸が王様の影響を、理性を消して本能を曝し出す効果をも受けていたから、それは仕方がない。
だが、問題はあった。
幼い思考は、自らを正当化する方向へと進むのだ。
闇アリスは考えた。
目の前の、見るからに貧弱な人間は自分を上回った。
つまり、私よりも、強い。
圧倒的ではないにしろ、強者。
それが気に入らない。
そして上回った上で、私を殺さない。
余裕なのだろう。
それも気に入らない。
私を突き刺しておいて、同情の視線を寄越す。
その怯えた目が。
最高に気に入らないッ!
私が一番なんだよォ!
ドクンッ…
大気が震える。
鼓動。
闇アリスは立った。
鼓動。
レイピアは溶けた。
鼓動。
溶けたレイピアは足を伝い、地面に垂れる。
鼓動。
闇アリスは、否、予定の外の新たな生命は立ち上がる。
鼓動。
イレギュラーは目の前の敵を殲滅しに動く。
その動きに、迷いなど無かった。
それも当然である。
このイレギュラーは、もはやシステムの外のモノである。
『アアアアアアアア…アア…ヴァァァァアアイアアアアアアアアアア!』
「チッ…聞いてねぇぞ…こんなの…ッ!」
The Second Round Start.
闇アリスは更なるステージへ。
ぷるすうるとら。
…第2ステージとか考えてなかったわ。
どうしよう。
頭が死にそう
しぬ
だれか
たす
ヴぇ
奴「…待たせたな」
かぁいい子達「「「「ふえぇ…」」」」