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三家の日々  作者: びけ
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エロはギルティらしいけど俺はエロくないから

数日空きましたがちゃんと更新します。ストックなしなので遅筆は勘弁してね!

各パートリーダーが決まってから1週間たった頃、俺は頭を抱えていた。そう、俺の指揮に対して謂れのない誹謗中傷を受けまくっていたのである。雪音の罵詈雑言は別にしてだ。


曰く声量を上げる指示の動作がスカート捲りに似ている。

曰く動きがエロい。

曰く顔がエロい。

曰く声がエロい。


最初の2つはどうにかできるとしてもだ。あとの2つはマジでどうしようもない。つまり俺は存在がエロいという…どうしようもないレッテルを貼られてしまったわけだ。落ち着いて客観的にみてみよう。


猥褻物のような存在が大衆の前で音楽に合わせて己の棒を振る…状況だけ見るとまさにお下劣極まりない構図が浮かび上がってしまうわけだ。最早ネタにすらできない。実際雪音相手にネタにしたらお礼に勢いのあるビンタをいただいた。その時の回想はこうだ。


ある日合唱の練習を終えると雪音が端正な顔を歪め、腕を組みながらいつも通りになじってきた。

「もう二度とタクト握らないでくれる?卑猥すぎて目も当てられないの。」

「タクトってどっちのタクト?俺2本持ってるんだけど」

もちろん俺の目線は股間のタクトに向いている。目線を正面に戻す暇もなく

「ちぎれなさい」

と勢いのあるビンタを食らった次第である。俺の左頬にはまだ女性の手形が残っている。ああ、言われずともわかってる。俺が悪い。せめて笑ってくれと安直な下ネタに走った俺を嗤ってくれ。


ふと視線を感じて振り向くと学が親指を立てて笑顔で口パクしていた。ぎ・る・てぃ…ギルティ?うるせぇわかっとるわ。学のギルティ宣言は放課後各パートリーダーとの会議を意味している。


そんなわけで猥褻物は女子からの信用を失いましたとさ。マジでままならねぇ。

合唱の練習も誰もまともにやってくれない。ほんとどうしようだよ。



放課後クラスメイトほぼ全員が帰った後、空き教室に各パートリーダーと俺が集まった。

そして開口1番学が言った。


「お前がふざけちゃいかんだろう。ふらふらしてるけど努力してるのを知っているから俺たちはついてきてるんだぞ。」


「そんなに怒らないであげてよ。ミケも本気で頑張ってたから馬鹿にされて悔しかったんだよ」

 夢たんがバブみ満載のフォローを入れてくれる。ママぁ…。


「でもアレはマズいよ・・・ボクもフォローできなかったもん」

フォローの池谷…フォロ谷でもフォローできないことをやらかしてしまったらしい。


「お前が授業の休憩時間に立ち入り禁止の屋上階段で1人で練習してるのは知ってる。だけどみんながそれを知ってるわけじゃないんだぞ?周りからしたら隠れて努力してるお前は、普段練習もせずに未熟な指揮をとるバカ男子だ。変な噂もたってるしな。」


変な噂…?なんだろう。これ以上貶められるような噂あるの?

「夢、どんな噂流れてるの?俺知らないんだけど。俺の事なのに知らないんだけど」


「それはね…えっと…そのね…ミケが…」


「またそうやってセクハラする。いい加減にしろよお前!」


「なんで怒られたの俺!?」


「夢に言わせるのはちょっと…ね。ボクが言うよ。」

フォロ谷がフォローしてくれる。持つべきものは男の娘だ。


「ミケいつも授業終わったら休憩時間いなくなるでしょ?だからみんな授業終る度にミケがヌいてるって…」


「それってお前…オナ「ミケ!いい加減にしろ!」」

マジかよ…ひでぇ噂立ってるよ。俺も多感な中学生なのに…彼女いない歴=年齢なのに…。かわいそうに夢たんも顔真っ赤だよ。誰のせいだよ。俺のせいだった。


「わかった、何とかしてみるわ。流石にこのままじゃ練習にもならないし多感な時期にこの調子じゃ俺もつらいもん」

言い切ってみたはいいけど…どうすっかなぁこれ…。

書いてる俺もエロくない(戒め

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