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作者: 武田道子
掲載日:2017/03/12

本  



この物語がどこまで続くのか

どのように発展するのか

誰も知らない



不可思議な物語はなんの連鎖関係もなく

淀んだ川の流れの中

やがて大海に飲まれてしまいそう


ピノキオのようにクジラに飲まれるか

人形姫のように泡になるか

果たして最後の章は大切なのか


めくられるページに

一字一字書き込まれていく物語りの行くへに

誰が息を飲んで待っているのか


次の言葉を選んでいるのは私

私がこの本の主人公

つまらない売れない本を書いている


本屋にも飾られず

図書館の棚にも置かれず

ただ一冊だけ発行された本


改訂版は無理

初版だけの挿絵無し

ページを解きほぐすのは私のみ


私とともに生まれ

私とともに灰になる

一冊の本


しかし私でさえも

最後のページを読むことはない

この本はすでに絶版



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