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ホムンクルスの箱庭  作者: 日向みずき
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ホムンクルスの箱庭 第3話 ~エピローグ~

これで第3話終了となります(*‘ω‘ *)

新キャラクターの説明を近々更新するつもりです(`・ω・´)

「逃げられたか・・・」


 廃墟と化した地下施設に、一人の青年が立っていた。

 何も見えない暗い地下で彼は口元に笑みを浮かべている。


「まあいい、楽しみはとっておくことにしよう。」


 何もない空間に手を伸ばす彼は、何かを求めているようにも見えた。


「銀牙・・・久しぶりに見たが大きくなっていたな。」


 幼い頃、共に過ごした時の記憶を思い出しているのだろう。

 その表情はどこか穏やかで視線は愛しげにどこかを眺めている。

 しかし、それも一瞬のこと。


「それでこそ喰らい甲斐があるってものだ。」


 紅い瞳が狂気に染まり、口元には邪悪な笑みが刻まれる。

 そんな彼の耳元で囁くような小さな声が聞こえた。


『お願い・・・皆を傷つけないで。』


 青年の近くには誰もいないが、その声は確かにそこに存在した。

 そのことに気付いた青年は一瞬驚いたような表情をしたあと。


「くく・・・っ!あははははっ!そうか、まだ消えてなかったのか。」


 楽しいことを見つけた子供のように本当におかしそうに笑ってから青年は胸元に手を置いて。


「フィーア・・・いや、アカネ。

 おまえも会いたいだろう?大好きなソウヤに。」


 やさしい声でそう囁き返した。


「あの時おまえはあの劣化コピーのために俺に喰われることを選んだ。

 あいつを助けるための知識だけを切り離したもう一人の自分に持たせて。

 俺にはそんなお前の気持ちがよくわかるよ。」


 その言葉に偽りはないのだろう。

 先ほどの狂気とは違う穏やかな表情を浮かべてそう言った。


「だからこそ、俺は残りのおまえも捕食する。

 家族は一緒にいなきゃいけない・・・もちろん他のみんなもだ。

 そうだろう・・・?」


 その問いかけに声が答えることはなかったが、どこからか拭き込んだ風が悲しげな音を立てて泣いていた。


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