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第7話

 それからというもの、ハルがモーリス家を訪ねてくる機会が増えた。

ルーカスとフィリイもハルには懐いているもんだから、

なかなかテディも追い返し辛いようで、そんな日は一緒に遊ぶ。

分かったことは、ハルは誰にでも人懐っこくて。

お日様みたいな温かさで。

ーーー爽やかに悪魔なんだよね。


最近ルーカスは、私の尻尾に噛みつく遊びがお気に入りだったみたいなんだけど…。

「大丈夫だよ」って笑って済ませてたら、

「へぇ、大丈夫なんだ?じゃあ僕も~♪」

って迫ってきたのには焦りまくったよ。

ホントに歯見せながら、しっぽのほうに寄ってくるんだもの。

「え?だ、ダメ~!!」

寸でのところで断固死守。

危なかったんだよ~。

笑顔なのに、目だけ笑ってなくって。


そのくせ、

「あはは。もちろん冗~談!

でも、いくら子供相手でも、ダメな ものはダメ、嫌な時は嫌ってちゃんと言わないとダメだよ。じゃないと~、いつかホントに食べられちゃうよ?チセはとっても可愛いウサギなんだから」

ってウインクするんだもの。

…ズルくない?

どっちに転んでもハルは損しないようになってて、

どっちに転んでも私はハルを意識せずにはいられないようになってるの。

そう思うのに、なぜかハルの前では、見透かされてる感じで、余裕無くなるんだよね、いつも。


「チーセ、可愛い。」

ああ、また手握られてるのに、振り払えない。



「ハルには絶対に一人で会っちゃダメよ!」

と後でテディには釘を刺された。

そりゃ、見てましたよね、姉さん…。

うーん、私が負けそうだからだよね…。

でも、絶対嫌いになんてなれないよ。

ハルは優しいもの。

…もしかして、もう騙されてしまってる?




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