第20話:超高速バトルと、未来の選択(最終話)
十倍速の最終決戦
協会の本拠地『時間の孤島』。時間の流れが現代の十倍速という超高速空間で、九条刹那は『真・時空の絶対固定』で師である冴子の拘束を無力化した。
「リナ!冴子さんの拘束を解け!」 「はい、刹那!」
リナが冴子の拘束装置を解除する間、刹那は『時間導師』と対峙した。
「君の『法則』は、確かに驚異的な進化を遂げた。だが、この『時間の孤島』では、時間の支配者である私に、絶対的な優位がある!」
導師は、周囲の十倍速の時間の流れを、さらに加速させた。彼の魔力は、刹那の『絶対固定』の演算コアとなっている零司の空間法則を、時間的な過負荷で破壊しようとした。
「――『時間加速・十重奏』!」
周囲の時間が、一瞬で百倍速に跳ね上がった。リナの動きが完全に止まり、導師の視界には、刹那の動きだけがスローモーションのように見えた。
法と法則の融合
しかし、刹那の『真・時空の絶対固定』は、零司の空間法則を『時間演算の補助コア』として組み込むことで、この百倍速にも耐えうる超高速演算を可能にしていた。
「零司の『空間法則』のデータは、『絶対的な空間座標の安定』を演算し、僕の『時間法則』の『時間収束』を、時間加速の影響外に置いた!」
刹那は、百倍速の空間の中を、『自身の時間軸』だけを『現在』に固定したまま、高速で移動した。導師には、刹那が一瞬で消えたように見えた。
「消えただと!?これが、『時間法則』と『空間法則』の真の融合……!?」
刹那は、導師の背後に回り込み、『一秒の破片』から、時間法則の純粋な力を込めた一撃を放った。
「――『時間収束・絶対零度』!」
その一撃は、時間の流れを極限まで圧縮し、『時間導師』の魔力回路に直接作用した。導師の身体は、『時間軸の絶対的な停止』によって、一瞬で石化したように動かなくなった。
「ぐっ……!この停止は……千年前の創設者も破れなかった、絶対的な時間の法則……!」
未来の選択と別れ
リナが冴子の拘束を解き、冴子は意識を取り戻した。
「刹那……あなた……大きくなったわね」
冴子は、『時間導師』の時間支配から解放されたことに安堵し、静かに微笑んだ。
刹那は、石化した導師に、『時間法則の無力化』を施した後、リナに指示した。
「リナ。協会の時空制御盤を破壊しろ。この『時間の孤島』を、現代の時間軸へと解放する」
リナが制御盤を破壊すると、『時間の孤島』の百倍速の流れが、一気に現代の時間軸へと収束し始めた。
その瞬間、遠い場所から、零司の『空間法則』が、最後のメッセージとして、刹那の心に響いた。
「九条刹那……。私の『法』の全ては、秩序の回復のために、君の『法則』に託された。君は、『時間跳躍の守護者』として、『未来』を選択しろ……!」
刹那は、零司の託した『法』のメッセージを受け止めた。零司は、協会の脅威が去った今、『法』の執行者として、刹那の『法則』を『秩序』として認めることを、間接的に選択したのだ。
新たなクロニクルの始まり
刹那、リナ、そして冴子の三人は、『時間の孤島』が現代の時間軸に完全に統合される直前に、『時空の扉』で現代の東京へと帰還した。
彼らが降り立ったのは、零司の専用ラボだった。零司は、まだ魔術の逆流から回復していなかったが、刹那の『法則の勝利』を見て、静かに微笑んだ。
「九条刹那……君の『法則』が、『法』を守った。これより、君の『時間法則の守護者』としての活動を、魔法庁の『非公式な監査』として認める」
零司は、『法』の執行者としての立場を崩さずに、刹那の存在を『秩序』の枠組みの中に組み込んだ。
「分かった。零司。君の『法』が、世界の秩序を守り続けるか、僕の『法則』が監視する」
刹那は、冴子とリナを伴い、零司の空間法則を返却した後、『時空の扉』で、再び『法の光の届かない場所』へと姿を消した。
『時間跳躍の守護者』、九条刹那のクロニクルは、『協会の脅威』を排除し、『法と法則の統合』を成し遂げた。彼のクールな戦いは、これからも『時間の影』を狩り続け、世界の法則の安定を守り抜くだろう。
『【時間跳躍の守護者】魔法庁の「影」を狩るクールな少年と、時空を超える相棒のクロニクル』は、これにて完結となります。ありがとうございました。
次回、シリーズ最終章も進行中です。乞うご期待!
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