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【時間跳躍の守護者】魔法庁の「影」を狩るクールな少年と、時空を超える相棒のクロニクル  作者: ねこあし


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第14話:過去の分岐点と、協会の『時間潜行』計画

過去の奔流からの脱出

 九条刹那とリナは、国立歴史博物館での戦闘後、『時空の狭間タイム・アビス』ではなく、リナが確保した座標に基づき、東京の地下水路の奥深くに潜んでいた。


「刹那!大丈夫ですか?あの『過去の記憶の奔流』は、あなたの『時間法則』に、直接的なダメージを与えたはずです」


 リナは、動揺を隠せない刹那に、心配そうな眼差しを向けた。


 刹那は、自らの魔力回路を『時間再構築クロノ・リヴァイヴ』で修復しながら、静かに答えた。 「問題ない。だが、あの『起源の反響』の中で見た、母さんの姿……協会は、僕の家族の事件に、千年前の法則から関わっていたのか」


 リナは、深刻な表情で頷いた。


「協会の目標は、単に『起源の魔力』を集めることだけではありません。彼らは、『時間法則の特異点』であるあなたを『無力化』するか、『支配下に置く』ことを、最優先事項としています」


「僕の『時間魔術』が、協会の計画に都合が悪いということか」


「はい。あなたの『時間法則の守護』は、『時間の純粋性』を求める協会の理念と、根本的に矛盾します。彼らは、あなたの過去の特異点、つまりご家族の事件が起こった『分岐点』を改変することで、あなたの時間魔術師としての誕生を、協会の管理下に置こうとしているのです」


 刹那のクールな瞳に、かつての復讐の炎とは異なる、『自分の存在価値』を守るための、冷たい決意が宿った。


過去への『時間潜行』計画

 リナは、波紋術士が遺した微細な座標情報を解析した結果を、刹那に提示した。


「協会の次の計画は、『起源の魔力』の収集ではなく、『時間潜行タイム・ダイブ』です。彼らは、集めた魔力を利用し、遥か過去の特定の座標へ、肉体ごと潜行しようとしています」


「過去への直接的な干渉か。そこまで危険な行為を、なぜ」


「彼らが潜行しようとしているのは、千年前の『協会創設の分岐点』です。彼らの目的は、協会の創設者を、より強力な『時間の絶対支配者』として誕生させること。それこそが、『世界の時間の調律』の始まりです」


 リナは、協会の時間潜行を阻止するためには、彼らよりも先に『分岐点』に到達し、協会の創設者が「絶対支配者」となることを防がなければならないと訴えた。


「あなたの『時間跳躍』は、『現在』の時間軸でのみ有効です。しかし、私の『時空の扉』なら、『起源の魔力』を補助エネルギーとして利用し、過去の特定の座標へと『時間潜行』が可能です」


「だが、それは危険すぎる。過去の法則に干渉すれば、僕たちの『現在』も不安定になる」


「覚悟はあります。私たちの『現在』を守るためには、『過去の絶対的な安定』を確保するしかありません」


風見からの緊急連絡

 その時、風見の隠れ家から、暗号化された緊急連絡が、刹那の『空間干渉増幅器』に届いた。


「刹那!零司が、調律者の杖の解析から、協会の『時間潜行』の準備を察知した!彼は、協会の行動を阻止するため、極秘の『対時間潜行部隊』を編成しようとしている!」


 風見の報告は、零司が『法』の範疇を超え、『時間戦争』に本格的に介入し始めたことを示していた。


「零司が動いたか……。彼は、『法』の名の下に、協会の創設者を『断罪』しようとするだろう」


「零司の目的は、過去の秩序の破壊者の排除。君たちの目的は、過去の法則の安定。目的は同じだが、手法が違う」 冴子の声も、通信越しに聞こえてきた。


 刹那は、零司に先んじなければならないと判断した。零司が過去の分岐点で『空間断裂』のような強力な魔術を使えば、未来(彼らの現在)に予測不能な影響を与えるからだ。


「リナ。君の『時間潜行』の準備を急げ。零司よりも早く、千年前の『分岐点』に到達する」


過去への誓い

 刹那は、自身の『時間法則のノイズ』を、『一秒の破片』に集中させた。


「僕の『時間法則の守護』は、『悪意ある改変』を許さない。それが未来であろうと、過去であろうとだ」


 リナは、『時間潜行』のための魔導具を起動させた。地下水路の空間が、時の流れを逆転させようとする強大なエネルギーで満たされ始めた。


「準備が整いました、守護者。この『時空の扉』を潜れば、私たちは千年前の、まだ魔法庁が存在しない世界へ跳びます」


 刹那は、クールな表情を崩さず、『時空の扉』へと踏み出した。


 彼の背後で、リナは静かに呟いた。


「私の『時空の扉』は、あなたを『起源の魔力』が生まれた『過去の起点』へと導きます。そこで、あなたは、あなたの存在の起源を知ることになるでしょう」


 時間跳躍の守護者、九条刹那の戦いは、「復讐のクロニクル」から「時空を超える法則の守護」へと昇華し、千年前の過去へと突入する。

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