第0話ー転生前
深夜2時のコンビニ前、自炊するのも面倒なのでカップ麺を食べていた。
大学の課題の期限が迫っていることを考えながら麺をすする。
「俺、なにやってんだろう。」
心の底から出た一言だった。それを近くの外国人に見られていることに少し恥ずかしくなる。
大学の課題を知らない訳ではなく、やばいなぁと思いながらただ期限が来るのを待っているんだよななぜか
「はぁ、課題ちゃんとやりてぇな。なんでできないんだろ、精神科いって検査してみたいけど。
なんかそれも一年前くらいから思ってるな、ははは」
スマホの画面のブックマークが光る ーー〇〇病院精神科予約ーーーー 1年前
明日のバイトのシフトを確認している時、怪しい人間が目の前を通り過ぎようとしていた。
「やっべ、、めっちゃ目あった。」
深夜に人と目合うのって怖い。しかもADHDのような目をしている気がする。
突如腹が暖かくなる。
??? 何が起きたのかわからなかった。周りにいる人達が離れていくので状況を少しずつ理解することができた。
俺、刺されてる。
体が悲鳴をあげている。なんか目がチカチカしてすごく、明るい、背中に鋭く、鈍い痛みが走る。
くぐもった悲鳴が聞こえる。
別にやり残したことがあるわけでは無いが、まだ生きていたかった。
「こういう死に方したら異世界とかにいくのがお約束のパターンだよな、」
もうほとんど感じることができない感覚を感じながら呟く。いつもよく見ていたラノベやアニメを思い出しながら。