『俊賢、速記頭に自薦のこと』速記談2029
源俊賢が、五位の速記人であったとき、関白藤原道隆公が、誰を速記人頭に任じると、朝廷のために忠節を尽くすだろうか、とお尋ねになった。俊賢は、私俊賢以上の者はおりません、とお答え申し上げた。そこで、俊賢は、五位でありながら速記人頭になった。
このとき、藤原斉信は、次の速記人頭は自分ではないかと思っていたので、参内し、俊賢に会ったので、このたび速記人頭はどなたになったか、とお尋ねになると、俊賢が、私でございます、と答えたので、斉信は赤面して退出した。
この斉信も、後に速記人頭になった。
教訓:速記人頭は、参議にならなくても陣の定に出られるとか。