36話
OFUSE始めました。
https://ofuse.me/rukea
ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。
https://rukeanote.hatenablog.com/
さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。
https://twitter.com/rukeanote
「なあ、最近アントの遭遇率が上がってねえか? 俺のところのパーティーだけなのか知りたくてよ。こうして、情報収集をしているんだが」
「あ、お前のところもか? 実は俺のところもアントとの戦いが増えてきたなって言っててな。弱いから良いんだけどよ。金にもなるし、悪い事では無いんだが」
「いや、俺のところもだからおかしいぞ。そんなにアントが増える事があるか?」
「……なあ、冒険者ギルドに報告をしないといけない案件になって来てるんじゃないだろうな。アントの大量発生って、魔王種の前触れか何かか?」
「違うだろ。魔王種がいるんだったら俺たちじゃ勝てねえ。魔王種ではないだろ。でも、そうだよな。冒険者ギルドに報告をしておいた方が良いのかもしれないか」
最近は何かとアントが目立ってきていた。アントとは、高さ70㎝程の蟻の魔物だ。その目次撃情報が増えている。そう冒険者たちは肌で感じている。
魔物の大量発生は、無いことは無い。主に魔王種によって引き起こされる災害な訳だが、その場合、一般人である冒険者が勝てる魔物では無くなる。
魔王種が居た場合は、同種の魔物が強化される。脅威度的には3倍ほどに膨れ上がり、並の攻撃では、傷1つ付けられないと来ている。強化されるのは、防御力だけでは無いのだが。
攻撃力、防御力、素早さ、その他諸々パワーアップする。それは普通に脅威だ。普通の人間では、町に備え付けてある攻城兵器クラスの武器でないと倒せない程には強力だ。
それに対抗する手段が、勇者である。勇者は強力な魔法や、強化によって、魔物と戦えるだけの力がある。対魔物限定だが、勇者には特効の様なものがあるのだ。
ただ、今回のアントの大量発生は、冒険者でも対処が出来た。出来たが故におかしいな? と思うのが遅れたのである。なんか最近アントが増えてね? という感じでしかない。
勝てないのであれば、確定で魔王種に因る強化がされているのだが、勝ててしまっている。勝てている以上、何も問題がないように思えるのだが、実は間違いである。
魔物が増える要因は幾つかあるのだが、今回はその1つに当たるのではないかと冒険者ギルドは考えた。それは、通常の魔物ではあるが、脅威度は中々のものである。
「てなわけでよ。なんか最近、アントが多い様な気がしていてな。俺たちのパーティーだけじゃねえ。こいつらのパーティーも一緒だって言うんだよ。なんかおかしくねえか?」
「そうですね。確証がある訳では無いですが、例が無い訳では無いですね。報奨金を出すレベルの脅威度なので、無難に勇者さんたちに出てきてもらった方が良いとは思いますけど」
「そうなのか? 勇者って魔王種以外でも出てくるんだな。それで? 確証がないにしても、心当たりはあるんだろ? 今、何が起こっているんだ?」
「そうですね。恐らくですが、アントの上位種が産まれた可能性があります。上位種と言っても、魔王種では無いので、勝てるとは思うんですが、問題はアントの上位種だと言う事なんですよね。もしかすると大きな問題になるかもしれません」
「アントだと何かあるのか? 上位種って言っても勝てるんだろ?」
「勝てるのは勝てます。ただ、レイドを組んで貰わないといけないですかね。特にアントが増え始めたと言う事で、手遅れの場合がありますが。恐らくですが、クイーンアントが産まれた可能性があります。クイーンアントの場合は、それはもう、酷いことになっていると思います」
「「「クイーンアント?」」」
クイーンアントとは、アントの中でも、非常に厄介な存在で、アントの卵を産むことが出来る魔物である。そして、その卵から孵化したアントの中でも、上位種はクイーンアントの護衛として、巣の中に残ると言う特性がある。
アントが外に出てきていると言う事は、巣の中が、アントの上位種で埋め尽くされている可能性があるのだ。それはかなりの脅威である。
アントを倒すのに必要な人間は1人だ。1人でもなんとかすれば、アントには勝てる。だが、巣の攻略となると、話が変わってくる。何しろ上位種と戦わないといけないからだ。
クイーンアント自体は、戦闘力を持たないため、簡単に倒せるが、問題は巣の中にいる上位種である。こっちは1体を相手するのに、人間が3人は必要になってくる。
場合によっては5人必要なのだが、それが連携してくるのだから恐ろしい。5倍の戦力で望まないと勝ち目が無いと言う事になる。だが、まだなんとかなる事態ではある。
上位種が地上に出てくるような事になれば、それはそれは大事になってしまう。巣の中が、上位種で満たされたと言う事だからだ。そんな状態になれば、冒険者では太刀打ち出来ない。
勇者の力が必要になる可能性もある。それも早急に。冒険者ギルドは動き出した。とりあえずは、巣の場所を突きとめないといけない。これから冒険者を大量動員しなければならないのだ。
緊急依頼が出される。緊急依頼の内容は、アントの上位種である、クイーンアントの居る巣を見つける事。それが最優先だ。巣を突きとめない事には、何も始められない。
勇者が動くのか、冒険者のレイドで片が付くのか。それは解らない。事態は一刻を争う事になる。早く見つけないと、その状態で魔王種が産まれては非常に不味い。
なんとかしないといけない。魔王種の誕生は、阻止しないといけない。被害が甚大になる危険性があるのだから。緊急依頼は出された。そして、辺境伯家にも報告がやってくるのだった。




