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勇者の後始末  作者: ルケア
5章

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34話

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

「倒木だけか? それならそこまでの費用はかかるまい。この積算であっているだろう。国庫補助の割合は8割6分だ。これで十分だろう。次だ」


「屋根が全損? そこまでの被害の大きさであれば、この費用にも納得だ。だが、工期はもう少し短くできるだろう。そうなれば、人件費が安く済む。やり直し。次だ」


「農地の整地? 広さはかなりの大きさね。人夫賃が26時間分。まあ良いでしょう。国庫補助の割合は7割9分ね。それ以上は見れないわ。次」


「何だこの資料は! 重要な事が何も書かれていないではないか! やり直し! 次だ」


 はい。現在、査定の真っ最中だ。次々に書類を読み込み、その査定が妥当なのかどうかを判断するのが、査定官の仕事だ。とにかく量があるからな。今日で4日目。人も5人集まっている。その5人がどんどんと書類を捌いて行く。


 見慣れた光景だな。このようにして、査定が行われる。大分甘々な査定だ。良い割合が貰えるものもあれば、そうでないものもある。査定官のさじ加減1つなんだ。


 仕方がない部分もあるのだがね。当然やり直しもある。多分だが、新人のやったものだろうな。やり直しさせてくれるだけ有情だよ。査定官によっては却下されるからな。


 嵐の様な時間である。今も私の部下たち、職員たちが、修正資料を作っている。何処をどうするのかを判断しているのだ。大体、やり直しの比率は2%もいっていないな。


 割といい成績である。因みに却下は今の所無しだ。去年は却下が100件ほどあったが、今年は今の所順調である。査定官の当たりを引いたんだろうな。その分やり直しも多いが。


 こういうのは経験だからな。初年から上手く出来るやつなどいないのだ。簡単そうに思えて、査定資料の作り方は案外難しいのだ。査定官に認めて貰える数字で作らないといけないからな。


 その辺も良い査定官が来るのか、そうでもない査定官が来るのか、はたまた悪い査定官が来るのかで、全然違った査定結果になる。今年は外れを引いていない感じだな。


 いい感じだ。この調子であれば、後5日もあれば終わるだろう。結果は弾いてみないと解らないが、そこそこの補助を貰えると思う。感覚的には、8割3分と言ったところだろう。


 そして、後は財務の人間に丸投げである。王都の財務担当が過労死しないか心配だが、それも仕事だ。人を沢山雇っているはずだからな。仕事をしっかりとしてくれれば、大丈夫だ。


 まあ、この補助に関しては、来るのが大体だが、半年後になる。今、こちらの職員が査定結果の一覧表を作っているが、それには金額と割合が載っている。


 それを計算して、各貴族に補助として出されるのには、時間がかかるんだ。それは仕方のない事ではあるんだが、もう少し早くならんのかと、毎年思っているんだが。


 単純計算でいいはずなんだがな。割合計算と足し算だけだ。そこまで難しい訳じゃない。査定資料を作る方が面倒だ。単純計算なら、もう少し早く出来ると思うんだけどな。


「道の破損? 工期が長い。人件費をもっと減らせるはずだ。材料費はそのままでも構わんが、工期を短くしろ。やり直し。次だ」


「大型農具の破損か……。これに関しては、保管場所が悪かったとしか言いようがない。今後の保管場所を検討するように指導しなさい。国庫補助の割合は5割8分です。次」


「肥料小屋の半壊か。これに関しては満額で良いだろう。国庫補助の割合は9割5分。次だ」


 どんどんと査定が終わっていく。そして、やり直しが増えていく。却下ではないだけ有難いが、部下である職員の悲鳴が聞こえる。まあ無理もない。ここまで休みなしだからな。


 単純作業に見えて、割と頭を使わないといけない作業なんだ。修正箇所を教えてくれるので、なんとか対応できているが、やり直しとしか言わない人も居るからな。何が駄目なのかを言ってくれ。


 これでもまだ3割終わった所なんだ。まだまだ査定資料はあるぞ。やり直しについては、新しい紙に書いてはいけない事になっている。修正しましたと解らないと駄目なんだ。


 そうしないと、査定官が見逃す可能性もあるからな。余程の変更以外は、修正で出さないといけないと言うのが暗黙のルールとしてある。我が辺境伯家ではそれは守っている。


 守らない所もあるとは聞く。そのままの査定資料を別の査定官に見せて通す事もあるそうだ。何処も予算の確保には必死なんだ。それはよく解る。ルールを無視したい気持ちも解る。


 バレない様にやる分には構わんだろう。国からお金を引っ張るのが地方貴族の仕事みたいな所だからな。国は何かと金を出し渋るからな。もっと出せばいいのにと思う事はある。


 それに何方にしても、こっちから払った税金なんだからな。税として、かなりの金額が取られているんだから仕方が無いだろう。補助をしたくなければ、税を取るなと怒られるだろうからな。


 地方貴族の恨みは怖いぞ。晴らす場所が無いからな。恨まれたら代が変わるまでは恨まれたままだ。下手をすれば、代が変わっても恨まれている場合もあるくらいだからな。


 中央貴族とは少し違うんだよ。中央貴族は領地を持たない分、何かと地方貴族と違う面がある。特に魔物に対してだな。中央貴族は魔物に対して脅威と思っていない節がある。


 害が無いからな。害が出るのは、辺境伯領と、その近くの貴族だけだ。我が辺境伯家では、すぐ後ろの貴族家に被害なんて出させないけどな。ただ、失敗することもある。気を付けなければ。


 まあ気を付けるのは、冒険者と兵士なんだがね。私が気を付けたところでどうにもならないのが現実だ。私は私にできることをやるだけだ。


 今回であれば、この査定を乗り切らなければならない。なるべく早くに終わってくれると助かるんだが、却下が無いともっと助かるな。出来る限り補助を貰わないと。

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