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勇者の後始末  作者: ルケア
1章

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2話

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 私の名前はユースタニス=アンカリアス。アンカリアス辺境伯家の三男として生を受けた。現在はアンカリアス辺境伯家の内務担当として仕事をしている。


 そして、何故か前世というものがある。こことは違う世界の記憶がある。別段特別な人間という訳ではない。実際、ただの公務員だったってだけだからな。


 建設課の課長で止まったくらいの人物だと思ってくれればいい。出世街道からは落ちた人間だ。そこまでの人物では無いという事だよ。まあ課長になれたのも運が良かっただけに過ぎないんだが。


 前世の記憶があるからと言って、特別な人間で無いことは保証しよう。実際、特別な人間、勇者では無かったからな。ただの貴族家の三男だというだけに過ぎない。


 だが、公務員だったころの記憶が役に立たなかったかと言えば、そういう訳ではない。パソコンという文明の利器は無いにしても書類仕事は得意だった。


 その所為で父からは、辺境伯家の内務を任されることになってしまったわけなんだがな。所謂出世だ。公務員時代の役職でいけば、内務次長といっても差し支えないだろう。


 19歳の身で次長だ。大抜擢も良い所ではあるんだが、部長は長男であるロバート=アンカリアスが就任しているからな。それ以上は無い訳だ。


 後は、父であるチャールズ=アンカリアスが引退すれば、長男が後を継ぎ、私が内務部長になる訳だな。今世は出世街道に乗ってしまったわけだ。内務部長だ。どうしろと言うんだ。


 因みに次男であるエドワード=アンカリアスは軍務部長である。兄2人が部長職をやっているんだ。その弟の私が何の役職を任されるのかと言うと、次長しか無い訳なんだがね。


 軍務の方に行く事は無かった。はっきり言って才能が無かったからだ。軍の指揮などは前世でおいても経験の無いことなんだ。仕方がない。適性があったのが内務の仕事だったからこっちに来たんだ。


 で、現在私は内務次長としての仕事の真っ最中だ。王都からのお客様を連れて外業に出ている最中だ。決して接待ではない。これも仕事の一部だからな。


 もう少し行ったところで、もう一方と合流する手筈になっているんだが、向こうはまだ来ていない模様。駄目だな。向こうの内務担当は何も解っていないという事じゃないか。


 私は辺境伯領の内務次長だ。役職は公務員時代のものを当てはめさせてくれ。それが一番しっくりと来るんだ。私は地方公務員の内務次長である。


 対する相手方のまだ来ていない人間がどの位の役職なのかは解らないが、地方公務員なんだ。まあ向こうも辺境伯領、ペインモラン辺境伯領なんだがね。地方公務員には変わりない。


 そして、今回の王都からのお客様は国家公務員な訳だ。王宮からの使いな訳だな。恐らくは係長級が来ていることだろう。役職は付いていないから解らないが、恐らくはそんなところだ。


 地方公務員の次長と国家公務員の係長。何方が偉いかと言われたら、国家公務員の係長に決まっているだろう? 相手が主事だとしても、国家公務員の方が上なんだ。


 それを待たせるというのがどういうことなのか、向こうの担当者は解っていないようだな。査定に響くぞ。今日の仕事にケチが付くという事が解っていないのか?


 今日の仕事は何のことではない。ついこの間、魔王に占拠されていた、アンカリアス―ペインモラン街道が開通したんだ。向こう側はペインモラン―アンカリアス街道と言い張るのだろうが。


 我が領の勇者パーティー5人のお陰で、17日という短期間で開通させることに成功したわけだ。情報から滞りなく、勇者パーティーを向かわせたアンカリアス辺境伯の判断だ。


 無論、軍も冒険者も総動員で派遣をしているぞ。何せ魔王の討伐だからな。戦果は当然の様にあるんだよ。魔王軍の死体という大戦果があるではないか。


 それを回収するのが軍と冒険者の目的だ。たかがゴブリン、されどゴブリンなのだよ。ゴブリンの死体からも色々なものが作られるんだ。主に錬金術師の手腕に依るところなのだがな。


 我が領では代々錬金術に力を入れている。錬金術は不思議なもので、色々な材料から色々な物が作成されている。特に大きいのがポーションだ。ポーションの材料はとある薬草と魔物の死体を原料にしている。今回のゴブリンの死体は数千。大量のポーションが出来上がる。


 それは勇者たちや、軍、冒険者に売られて傷を治す薬として売られることになる。なるんだが、今回の魔物は魔王の強化を受けていた魔物である。当然ながらポーションの効果は上がる。


 特に魔王を使ったポーションについては、吹き飛んだ腕や足でさえも再生させる力があるという。超一級品のポーションだ。それについては辺境伯家で慎重に管理される。


 当然ながら勇者には支給されるぞ。勇者が負けては話にならんからな。勇者には勝ってもらわないといけないんだ。その分の投資は幾らでもするというのが我が辺境伯家の方針だ。


 まあともかく、今日の仕事は我が領の勇者パーティーが無事に開通させたアンカリアス―ペインモラン街道の戦闘の後始末という訳だ。


 それだというのに、ペインモラン辺境伯の側は使者の到着が遅れるという、王宮の使者よりも遅れるという大失態をしてしまっているわけだ。この落とし前はどうつけさせるのが良いか。


 当然ながら、私は我が領の主張を通させていただく。そのために派遣されてきたのだからな。内務次長がわざわざ来ているというのを解っていないのかもしれないが、大きな話なのだよ。


 これで向こうが課長級であったら楽勝なのだがな。王宮の係長を待たせるという事が、どういうことなのか。しっかりと教えてやらねばいかんだろう。

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