25話
OFUSE始めました。
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査定の結果はどちらかと言えば負けに近い。もう少し何とかなっただろうと思うところがある訳だ。色々と問題があるが、とりあえずは国に積算根拠を提出した。
後は出来高でどれ程差が出てくるかだが、まあ大丈夫だろうと踏んでいる。差額は出ないはずだ。余るのはもっと駄目なんだが。補助金返還をしなければならないからな。
それは困る。だから若干多い額を使う事が望ましい。まあ必要であれば、身銭を切る訳なんだがね。こんなもので個人から負担を取る訳にはいかない。全額面倒を見なければならない。
農地に関してもそうだ。農家から金を徴集するわけにはいかない。出せと言われても出せるだろうが、それは貯めておいてもらえると助かる。移動がある可能性があるからな。
辺境伯領の民は、何百年かに1度、大移動をしてもらわないといけないからな。領地を他の家に渡すんだが、領民は渡さないからな。だから引っ越しという名の大移動が待っている場合がある。
テリシニアの時でもそうだったからな。引っ越す住民を募集して引っ越してもらっている。最前線に引っ越すわけだから、当然の事、税金は安くなる。だが、引っ越しの費用はかかってくる。
辺境伯家からも補助は出るが、満額とはいかない。移動費として、かかる日数掛けるどの程度というのが決まっている。それ以上は出せないが、引っ越してもらわないといけないからな。
そう言った引っ越しの費用を考えて、今の内から貯えて貰っていた方が良い。何代か後には引っ越さないといけないことになるからな。流石に住民を他領にくれてやるつもりはない。
折角大切に育ててきた住民だ。同じ派閥の家にもやるつもりはない。町の維持はその家にやって貰うのが慣例だ。人口的にもそうなってしかるべきなのだよ。
当然ながら、辺境伯家は広い。もの凄く広い。広いが、村は作れない。防衛上、難があるからな。村を作るくらいならば、町を作った方がいいのだ。どうせ外壁が必要なのだからな。
その裏にある男爵領や子爵領は村があるからな。魔物被害だけで済むからな。魔王は辺境伯領が止めることになっているからそう言う事も出来るんだよ。
体のいい壁にしているわけだ。その分領土も何倍も大きいのだから文句を言うなと言っているのかもしれないが、辺境伯家の仕事はそう言う仕事だ。魔物から、魔王から王国を守るのが仕事だ。
だが、貰うものは貰わなければならない。王国の壁になるのだから、それなりの対価は貰わなければ割に合わない。辺境伯家は独立国では無いのだからな。利益の対価は受け取らなければならない。
だから今回の査定は負けたのだ。もっと貰えてもおかしくは無かったのだからな。私の手腕がこの程度だという事ではあるんだよ。それも結構な負けになってしまった。
一番の負けは食糧を貰い受ける事になったことだな。あれから数十日。食糧の支援が来たんだが、半分ほどは保存の利かない食べ物であった。
流石に痛んでいたりはしなかったが、後何日かで消化しないといけない食料品が5割ほどあったのだ。私は頭を抱えながら、祭りを提案し、祭りを開催した。
そうでもしないと食糧の消費が間に合わない。それ程多くの食糧支援を受けたのだからな。善処すると言ったのは査定官だが、約束はしてくれなかったからな。こうなるだろうとは半分ほど考えていた。
辺境伯にも恐らくはそうなるだろうと伝えてあった。今回の査定に関しては負けましたと正直に話したつもりだ。どうにもならなかったのだから仕方がい。
まあ勿論の事、小言は貰い受けだが。物納について、もう少し金銭でどうにかならなかったのかという事だな。それについてはどう交渉をしていいのかが解らなかったんだよな。
父の話では、道路の割合を減らしてでも、物納の量を減らした方が良かっただろうとのお言葉を頂いた。金額的には少なくなるだろうが、余分な食糧を押し付けられることは無かっただろうと。
それは確かに有りだったようにも思えるが、私としては金銭を優先したかったと言うのもある。物納に関しては、何とか遣り様があると思っていたのだ。最悪、腐らせても金の方が有難いと思っていたからな。金が多いに超したことは無い。
それでも遣り様はあったのだという。物納を遅らせてもらうと言う手が取れたのだそうだ。何も豊作の時期に貰う必要は無い。不作の時に貰えばいいのだ。貸しにしておけば良かったのだという。
その手があったかと聞いた時には思った。正直な所、補助の先延ばしについては、全く考えていなかった。そうか。別に来年貰うと言うのでも良かったのか。それについては全く思い付かなかった。
まあ来年も豊作の可能性はある訳なんだがね。それでも今年貰うよりは良かっただろうと言われてしまった。確かにその通りだ。それであるならば、生産調整も出来ただろう。
後は、数度に分けてもらうなどしても良かったのだという。物納1回分よりは費用が嵩むため、少なくはなってしまうが、むしろ少なくなった方が良い。どうせ今年は豊作なのだから。
その辺りについても頭が回らなかった点は反省点だな。あの時に最善手を打てていたらと思うと悔しい所ではあるのだが、思い付かなかったのだから仕方がない。
次回は上手くやろう。辺境伯領では、魔物被害は常にあるようなものなのだ。次の機会も直ぐにやってくるだろう。その時までに頭の体操をしておかねばならない。
柔軟に考えられるようにしておかなければな。その時その時の対応で決まるのが査定だからだ。それだから査定は大変なのだ。簡単にいけば、私が出なくても良いのだからな。
国の補助を使うのだ。簡単に行く訳がない。そのつもりで挑んではいるんだが、まだまだ精進が足りないようだな。次の機会があれば、今度こそ目一杯を獲得しよう。




