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勇者の後始末  作者: ルケア
3章

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19話

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 町を覆うのは木材の壁だ。本当は石材の方が良いのだろうが、それではコストが掛かり過ぎる。流石に石材が採れるアンカリアス辺境伯領でも全てを石材の壁には出来ない。


 此処の町もそう言った理由で木材の壁が厚さ1mで周りをぐるりと囲んでいる。分厚くなるのは当然のことだ。この外壁は魔王に強化された魔物を想定して作られているからだ。


 どの魔物の魔王になるのかに因るが、10日は耐えられるであろうと予想されている。防衛兵器などを使っての防衛戦で10日も持ちこたえる事が出来れば、助けは来ると信じられている。


 実際は怪しい所ではあったのだが、つい最近になって、早馬網が作られ始めた。これによって、勇者が駆けつける可能性は限りなく上昇した。


 10日間。それだけの時間を守り切れば、勇者が駆けつけてくれる。町人はそう思っているし、アンカリアス辺境伯家もそう在りたいと考えている。


 だからこそ、色々と手を打ってある。軍を中間地点となる町に配備し、冒険者も大量に辺境に配置している。パーティー制度を上手く活用することで、冒険者の活動範囲を誘導しているのだ。


 それに、辺境の方が実入りは大きい。それは危険と隣合わせだとは冒険者側も解っているが、報酬が命よりも大事だと言うのが冒険者だと言わんが如く、危険に身をやつしている。


 そんな辺境にいる冒険者が異変を捉えた。魔物の大移動が行われている兆候を掴んだのだ。それは冒険者ギルドにすぐさま報告され、早馬網を使い、軍への通達と勇者への通達が行われる。


 情報を掴んでから2日後、町の外は魔物で埋め尽くされる様な事態になっていた。今回町に仕掛けてきたのはホーンラビット。体長1メートルを超える、50センチ程の巨大な角を持つ兎の大軍が襲い掛かって来ていた。


 外壁の外は、ホーンラビットで埋め尽くされていた。既に冒険者は町中に避難をして、事なきを得ている。農民は言わずもがな。とりあえず、犠牲は無く、防衛に当たれている。


 魔物が襲ってきて2日間。外壁の外では、ホーンラビットが荒れ狂い、外壁へと突進を仕掛けてくる。その音が昼夜を問わず、ズシンズシンと町人を不安にさせている。


 こんな事態になったのは他でもない。ホーンラビットを率いていた魔王種が倒されたことに起因する。魔王種が魔王種に倒されることはよくあることだ。


 それが、町の近くで起こってしまったら、こうなる。統率されていた魔物は一目散に逃げ出すのではなく、再び統率者である同種の魔王種の元へとはせ参じるが如く、一連になって動いて行く。


 その途中で他の魔物に出くわせば蹂躙し、他の魔王種に見つかれば蹂躙される。そういう生態を持つのが魔物なのだ。こういった事はスタンピードと呼ばれる。


 スタンピード中に人間の領域に入って来てしまう事もある。そうして魔物は町に対して攻撃を開始する。親の敵を撃たんが如く襲い掛かってくる。当然見ているだけでは無いのだが。


 スタンピード中の魔物は魔王種によって強化されていない。よって、普通の兵士や冒険者でも勝てるのだ。……その圧倒的な数さえ居なければの話になるのだが。


 ホーンラビットの数は裕に万を超えている。それが一気に襲い掛かってきているのだ。幾ら冒険者と兵士が多いからと言っても、万を超える魔物の群れの相手は無理だった。


 既に援軍は呼んである。後はこのスタンピードを耐えるだけなのだ。しかしながらスタンピードを起こした魔物がホーンラビットと言うのが問題だった。


 ホーンラビットは、体長が大きく、角も凶悪なのだが、比較的に倒しやすい魔物として有名な部類だ。倒し方も、ある程度身軽な者であれば1人で倒せるくらいの難易度なのだ。


 ところが、このホーンラビット。防衛をしている場所に関して攻撃をするのであれば、無類の強さを誇るのである。普段の時とは違う一面を見せる。


 角を使った突撃により、外壁を大きく損傷させる破城槌の如く。1mと分厚く作られていても、所詮は木材。破城槌には弱い側面がある。そんな破城槌が外に万と居るのだ。これが厄介で無い訳が無かった。


 特に外門は比較的に薄く作られている。そこを破城槌で突破される訳にはいかなかった。そのため、冒険者も兵士も常に臨戦態勢である。何時外門が破られてもおかしくは無かった。


 外壁の上でバリスタや投石をしている兵士もいるが、ホーンラビットの数を減らしても、焼け石に水と言ったレベルの被害しか与えることは出来ていない。


 これで10日間も死守できるのかと焦りを感じていたときに、それは起こった。空から多数の隕石が落ちてきたのだ。それはホーンラビットの群れに突き刺さる。


 勇者が間に合った。間に合ってくれたのだ。そこからは一方的だった。軽々と魔物を討伐していくのは流石勇者と言わざるを得ない活躍で、ホーンラビットの群れを蹂躙していった。


 さらには軍の本隊が駆けつけ、形勢逆転とばかりに外門を開けて外に飛び出す冒険者。圧倒的攻城兵器と化していたホーンラビットを一方的に倒していく。


 数が多ければこちらのものなのだ。勇者がいればこちらのものなのだ。早馬網が機能し、町が落ちる前に勇者と軍隊が到着した。これが結果の全てだ。


 その後、勇者と軍隊が町に凱旋し、無事に町を守り抜いた為のお祭りが発生したが、これもよくある事だ。色々と不満を抱えていたのが一気に爆発したのだ。これは仕方のない事なのだ。


 この町では2日間、酒を飲み、歌い、騒ぎ続けた。これも命あっての事。もう少しでも遅れていれば、町は壊滅的な被害を受けたかもしれないのだ。今回は無事に守り通せた。それでよかったのだ。

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