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森へと

最初の方に抜けてる部分があったので修正、補完しました。

 図書室を出て、教室に戻ると既に入学式は終わり、この日は授業も無いらしく、放課後になっていた。


「まったく何処に行っていたんだ、アナ?アランは心配していたぞ。急にどこかに行ってしまうからな。まぁ、貴様が何処に行こうが勝手だが、パーティメンバーに何も言わないのはどうかと思うのだが?」


「はいはい、悪かったわね。今度からは気をつけるわ。それで?寮なんかの説明はあったの?」


 聞けば、それぞれの部屋に自分の名前が書いてあるプレートが取り付けているらしく、自分で確認しろと言うことらしい。


「俺とアランは同じ部屋だったからな。お前の部屋までは調べていないが、女子寮はあっちに貼ってある」


 指で指された方向には、大きなパネルに紙が貼ってあり、その前にはまだ生徒が自分の部屋を確かめる為に群がっている。


「えぇと、ノエルってことがルームメイトって事でいいのかしら」


「お前良くあんな遠くの文字が読めるな」


「目を魔力で強化するのよ。自分の体に魔力を流して、身体強化は出来るんでしょ?その要領でいいのよ」


 既に荷物は運び込まれているらしいので、急いで寮に行く必要はない。


「それじゃあ、どうしましょうか?学園探検でもしましょうか?」


 アランはうなづいているが、アレクシスは


「ねぇ、アレクシスって名前長いからアレクでいいわよね」


「良いって言っただろう。しかも、今日の朝のことだぞ!」


 あぁ、あの時かしらね。まぁ、聞いてなかったもんは仕方ないものね。


「それよりだ。学園の中よりもパーティ申請を早めにしておきたいんだが?時間が経てば経つほど手続きは面倒になる上に足手まといが入ってきたら困るだろう?」


「そういうところは貴族っぽいわよね。貴族として全員守れば良いじゃない。足手まといなんかも一緒にね」


「む。俺だって力があればな。まだ多くを守れる程の実力がないことは俺が一番良く知っている。まぁ、お前たち二人くらいならどうにかなるだろうがな」


 少しだけ、見直しそうだったのにね。最後ので台無しよ?


「じゃあ。そうしましょうか」


 どうせ断ったところでアランがアレクとルームメイトということもあるので断りきれないでしょうし、先ずはパーティ申請をすることにした。


「失礼します」


 代表してアレクが職員室へと入っていき、私たちは外で待つ。


「待たせたな。紙を貰ってきた。これに全員の名前を書いて提出だそうだ。リーダーはもちろん俺がやるからな」


 何処から取り出したのかペンで自分の名前を書いて、私にペンを渡してくる。


 私が書いて、アランが書いたところでパーティ申請の紙とペンをアレクに返す。


 アレクは提出してくると


「それじゃあ、パーティを結成したことだしな。森へ行くぞ」


 こいつは何を言っているのだろうか。


「森に行くぞ。こういうのは最初にやっておいた方がいいだろう?どうせ、実習でパーティを組んだりするんだ。深いところまで行かなければ怒られる心配もない。そうしたら、明るいうちの方がいい」


「はぁ、分かったわよ。どうせ断ったところでダメそうだしね」


「ぼ、僕はアナについていくよ」


「それで?武器はどうするのよ。寮にも置いていないわよ?」


「それは安心しろ。ちゃんと用意しておいた」


 最初から行くつもりだったようだ。


 少し歩いた先にある昇降口で外靴へと履き替え、森へと向かうと木のそばに明らかに不自然な草に覆われた膨らみを見つける。


「あんた、まさかとは思うけど」


「よし、あそこの陰においておいたんだ」


 絶対にバレると思うのだけど、アレクは何を考えているのだろうか?


 アレクを先頭に武器を取りに行く。


「おい!お前たち!森に行くのは禁止だ。担当の教師から何も言われていないのか!そして、その草は何だ!怪しいな…。草の中に武器でも隠してるんじゃないか?」


 間が悪い、とそう言わざるをえない。たまたま通りかかった教師は厳しい口調で私たちを叱りつける。


「すみません。しかし、僕たちは見に来ただけですよ。森になんて学園じゃないと中々入る機会がないでしょう?なので、こうして見学をしに来たわけですよ。それにしても大きいですね」


 アレクはニコニコとしながら、その教師へと向かって堂々と嘘をつく。そんな嘘をついたところで物的証拠が出てしまえば言い訳はできない。


「ふん。ならこの武器は何だ!?」


 そう言いながら草の部分を思い切り蹴飛ばす。


「「「?」」」


 アレク以外が目を丸くしている中、アレクだけはニコニコと笑みを浮かべ続ける。


「な、何もないな。すまないな、疑っていた。しかし、疑われるようなことはしないようにな。それと森へは武器を持っていても基本的には上級生か教師同伴じゃないダメだからな」


「はい。ご迷惑をおかけしました」


 教師が去って行くのを見送ると


「よし、じゃあ行くか」


 何も無かったかのように森へと足を向けて、歩き始めるのを見ながら私は疑問を投げかける。


「武器はどうするのよ?」


「だから、用意してあると言っているだろう」


 先ほどの蹴り飛ばされた草の近くにある木の裏を見てみろと指示される。


「これは驚いたわね」


「目の前にあるものに注目すると他のところは注意が散漫になるだろう?」


 なるほど。


「で、でもわざわざ草を使わなくても、き、木の後ろに隠しておくだけでよかったんじゃないの?」


「そ、それはだな。俺は意外と忘れやすくてな。こういうことでもしないとどの木か分から無くなる。ましてや、この辺の木なんて全部同じにかしか見えん」


 どちらにしても微妙に残念な奴ね。


 けれど少しだけ、アレクのことを見直したのかもしれないわね。


 改めて武器を確認しても、様々な武器がおいている。


 私たちの武器を知らないからだろう。


「好きなものを選べ。家から持って来た安物だ」


 私は短剣を腰に背中に弓を使うことにする。


 アランは太めの長剣を、アレクも長剣と丸盾。さらに魔法銃を腰にぶら下げる。


「珍しいものを持っているわね」


「うちの父さまは収集癖があるからな。色んなもんがあるんだ。んで、ちょっと貰ってきた。自らの魔力か実弾を込めて発射するらしいが実弾はほんの少ししか無かったからな。持ってこれなかった」


 成る程ね。まぁ、自らの魔力っているのがどういう条件になっているのかは気になるところだけれど、先ずは森へ入ることにしましょう。


 こうして、私たちは森へと入ることにした。

中々、書こうとしても眠くなったりするんですよね。

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