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彩り鮮やかな雛鳥達  作者: 氷咲 薫子
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初めまして先輩

「きっとこんな日常は永遠じゃないんだろうな。」中学校生活も残り半分となった中2の9月、まだ子供っぽさが残っていた私がこう呟いた。口元に微笑みを浮かべていて、視線は遠く窓の外の校庭、部活動に励んでいる少年少女を見つめていた。なんで眺めてたのかと言うと、もうすぐある文化祭の展示作品のモデルにしようと思ったからだ。うーん、題名は「校庭を眺める少女」それか、「部活に励む少年少女」かな。あー青春っていいな〜。私も青春したい…


そのときの私の目は少し淋しさの色を含んだ穏やかな漆黒をしていた。これまでの部活動を通しての思い出は最高だった、大人になってもきっと変わらない。このかけがえのない日々は一生の宝になるだろう─────


これは、部活動を中心として、「あの頃の私」が「彼女達」が現実を嘆いたり、やらかしたりして、ときには逃亡をして、叱られて、泣いたり、怒ったり、喚いたりして本音をぶつけて少しずつ少女が大人になっていくダメダメ青春コメディ──

でも、そんなふざけた日々が今の私を作ったのだから無駄じゃなかったと断言できる。話は三年前の中学校の部活動体験初日まで遡る。



中学校生活こそは充実させたいな…と思っていたけど、転校生とは数日で話さなくなっちゃったし、小学校から上がってきた人ばかりだし、やっぱり…私、このまま中学校生活でもパッとしない生活をおくるのかな…またボッチなのか。と思って階段を俯きながら上ってると、ある部活が見えた。そのまわりには人気がなくて少し緊張したけど、思い切ってドアをガラガラっと開けた。一瞬、中の人達は驚いたようだったけど、みんなすぐに微笑んで、優しい声でこう言った。

「ようこそ、美術部へ」と




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