表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『ツインソウル物語3』“初恋”  作者: 大輝
最終章 ゆびきり
PR
24/24

初恋24

【朝風校長宅の廊下】


〈電話をする涼子〉


「あ、もしもし~翔君?明日の朝、ちょっと頼みたい事が有るんだけど…」


【打吹公園】


〈4月8日早朝〉


「うーん…ここもいけん(ダメ)か…」


【羽衣池付近】


「ここも、まんだ(まだ)だわい」


【公園の奥】


「まんだ(まだ)咲いとりゃーしぇんなあ」


【階段の近く】


「あ…」


〈大きな木を下から見上げる翔〉


「咲いとる、咲いとる、咲いとるがな!」


〈慌てて電話をかける〉


「もしもし、涼ちゃんか?咲いとっじぇ!」


【香の部屋】


「香、早く支度しなさい」


「午後の電車だから」


「そうじゃなくて、打吹公園に行くのよ。桜、咲いてるって!」


「え?」


「早く、鐘城先生に連絡して!」


【響の宿舎の庭】


「コッコッコッ」


「暖かくなって来たから、外に出ような」


「コケー」


コッコちゃんは、冬の間は土間に入れていたけど、そろそろ外の小屋に移す事にしよう。


【部屋】


〈テーブルの上に携帯が置いて有る〉


「マエストロ、ブラシするわよー」


「ニャー」


「ニャー%#☆」


「シロもねー」


〈携帯の通知音が鳴る〉


「響、メール来てるわよー」


【朝風校長宅前】


〈タクシーに乗り込む香〉


来てくれるかしら…?


【響の宿舎の庭】


寝藁も敷いたし、大丈夫だな。


【部屋】


〈携帯のメールを見る響〉


香からだ。


今日、横浜に行くんだよな。


「打吹公園の桜が咲きました羽衣池で待ってます」


「咲いたのか?」


「約束してたんでしょう?早く行ってあげて!」



【打吹公園の羽衣池】


メール…見てくれたかしら?


午後の電車に乗らないといけないの。


早く来て。


【公園の入り口付近】


羽衣池に居るって言ったよな。


〈走る響〉


【羽衣池】


どこだ?


〈池の周りを探す〉


こっちか?


〈探して走る〉


【池の畔】


居た。


「香」


「響先生」


「遅くなってごめんな」


「14:25分の電車に乗らないといけないの」


「あまり時間が無いな」


「桜、見に行きましょう」


「うん」


「こっちです」


【階段近く】


「この木」


「どこだ?」


「あそこ」


「ああ、本当だ。咲いてる」


「間に合って良かった」


「精霊が居そうだな」


「桜の精にお願いしてたの。横浜に行くまでに花が咲きますように、って」


「願いを聞いてくれたのか。ギリギリだけどな」


「居た居た」


「お姉ちゃん」


「どう?デートは」


「もう、あまり時間が無いの」



「航空券、取れたじぇ」


〈翔が来る〉


「ありがとねー。フフーン、翔君ね、市役所の職員なのよ。朝から桜探してくれて、羽田行きのチケット手配してくれたの」


「ほんに(本当に)人使いが荒いのぉ。まあ、涼ちゃんの頼みなら断れんけのー」


「ありがとうございます」


「ええわいや」


「16:55分発のバスで鳥取空港まで行って、18:40分発の飛行機に乗るのよ、夜の9時までには横浜に着けるから」


「夜遅くなるのは心配だな。教師として認めるわけにはいかないよ」


「もう、鐘城先生!横浜まで父が迎えに来るから大丈夫よ」


「うーん、それならまあ…」


「それに、いい加減その教師として、って考えやめてよね!教師である前に、1人の男でしょう!」


ドキッ!


そうだった…


僕だって、教師である前に、1人の人間だ。


「じゃあね、時間までデートを楽しむのよ」


【羽衣池】


「来てくれなかったら、ほどき紙しようかと思ってたの」


「ああ、観光案内で見たぞ。僕の事を忘れたい過去にするつもりだったのか?それはひどいなあ」


「だって、そうしないと前に進めないから」


「部活の思い出や、音楽の授業も忘れちゃうのか?それは寂しいよな」


「……」


「……」


「忘れなくても良いですか?ずっと好きでいて良いですか?」


「……」


「……」



「こんなオジサンのどこが良いんだか…」(汗汗)


「全部」


「大学に行けば、同じ年頃の素敵なボーイフレンドが出来るんじゃないか?」


「きっと無理。他の人を好きになるなんて…」


「……」


「お願い、待って…待っていてください。大学を卒業して帰って来るまで待って」


「うーん…今ここで約束しない方が良いと思うんだ」


「……」


「そんな物に縛られないで、2度と無い学生生活を楽しんでほしいから」


「……」


「……」


「わかりました。でも、私がここへ戻って来た時、気持ちが変わっていなかったら」


「お互い今と同じ状態だったら、その時は僕の方から言うよ。付き合ってくれ、って」


「本当ですか?」


「それは約束する」


「じゃあ」


「ゆびきりするか?」


「え?今私もそう言おうと思ったの。同じ事を考えてたのね」


ああ、やっと笑った。


1年生の時、この笑顔を曇らせるような事をしてはいけないと、誓ったんだよな。


「じゃあ、ゆびきりね。嘘ついたら針千本の~ます」


ハイハイ、約束しましたよ。


【池の畔】


それから僕達は、時間まで打吹公園の散歩を楽しんだ。


そして…


【池の通路】


「そろそろ行かないと」


〈響の胸に飛び込む香。泣きながら…〉


「離れるのは嫌」


「……」


「……」


「……」


「メール…しても良いですか?」


「うん」


「電話…も?」


「良いよ」



【中町学園保健室】


〈6年後〉


今日は、新入生の健康診断が有るんだ。


「響先生ソワソワしとんなる」


「ほんに(本当に)だ」


「あ、香先生来なったじぇ」


「はーい、皆んな。始めますよ」


香は、医大を卒業して研修医になって帰って来た。


下町に出来た医院で内科医をしている。


一足先に看護師になった浅田未来も一緒だ。


晶子先生とベテラン看護師の池畑美令さんも。


「響先生。後で桜の木の下で待ってますね」


「はい…」(汗)


【校庭の桜の木の下】


ああ、居るな…


どうしよう?


離れてみてわかったんだ。


僕の中で、彼女の存在がとても大きかったって…


待ってた、ずっと…


彼女が帰って来る日を。


でも、こんなオジサンになった僕を、今も好きでいてくれるのだろうか?


「どうしてそんなに遠くに居るんですか~?」


「君の気持ちを聞くのが怖くてね~」


「またごまかして逃げるつもりですか~?」


はあ、行くか…


「どうして怖いんですか?」


「いやあ…その…もう好きじゃない、って言われたらね…」


「え?そっち?」


「……」


「フフフ」


「……」(汗汗)


「変わってませんよ。私の気持ちは、あの頃のままです。今も先生の事が」


「待った!」


「えー?まだダメなの?」


「そうじゃなくて、僕に先に言わせてほしい」


「……」


「……」


「……」


「君の事が好きだ。ずっと好きだった」


「いつから?」


「初めて会った頃から」


「嘘よ」


「自分の気持ちに気づかないフリしてたんだ。恋愛感情を封印してた」


「……」


「僕と…付き合ってほしい」


「……」


「……」


「はい」


〈香を優しくそっと抱き締める響〉


ーLa Finー



最後までお読みくださってありがとうございました。


本当に、感謝の気持ちで一杯です。


2人は、ツインソウルだと知らなまま物語は幕を下ろしました。


そんなツインソウルも居るはずだからです。


始めは、とにかく田舎の木造校舎の学校を舞台に書きたかったんです。


それが…(^◇^;)


響の「祖母の育った町が近くなんだけど」の一言で鳥取県の関金温泉の近くの架空の町になりました。


田舎町なら方言を書く必要が有るからです。


東京しか知らないので、響のように何を見ても「うわ〜」な作者。


関金弁は、母に聞いて書きました。


これが大変な作業で…(大汗)


とりあえずセリフを書いておいて、隣りの家に行って聞いてみると、直され直され(^^;;


外に出た母を窓から捕まえては聞いて、直し直し(^^;;


そうです。


あの響のお婆ちゃんの川原都子(旧姓田野倉)のモデルは母です(^◇^;)


生きた関金弁辞典。


殆ど本当の事を書いています。


作ったのは、香のひいお爺ちゃんの話しだけ。


武勇伝も本当。


ノベルゲームの方で、駅の絵を使いたかったのて、駅が有る町にしました。


あの辺りは電車が通ってないのに。


どこだ?


関金から倉吉を挟んで海の方かな?


野上卓は、漁師さんになったし。


そんな架空の町奥山町のツインソウルはハッピーエンドでした。


ゲームでは違う未来も見れますので、そちらもぜひ見てくださいね(=^x^=)


この作品をお読みくださった皆様へ、感謝を込めて。


2016.2.1 大輝


(この作品は、他のサイトで発表したものです)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ