風と声
よろしくお願いします。
※一応忠告。BLです。お気を付けて。
さら…、さら……
木の葉が擦れ合う音、草の擦れ合う音。
遠くから鳥達のさえずり。
水の音。
(さむい…。かぜの、おと…か…?
起きないといけないのに、ねむ、い…な、)
自分がどこにいるのか分からない。
外にいるらしいのは、なんとなく分かるけれど
そもそも夢なのか現なのか…、意識が浮き沈みしてはっきりしない。
ただ、ひたすら眠いことだけがわかる。あと寒いこと。
もう少し。もう少しだけでいいから…。
《…風邪をひくぞ》
ん…だれ…
だって…ねむい…
《ははっ、変わんねーな》
なにが…?
《、ねーぼーすーけー》
…う…んぅ、
--―
ピチュチュチュチュ、チュ、チュチュチュ
ピチュ、ピチュ、
「ん…?あれ、」
急速に意識が浮上してくる。
重い瞼から差し込む光が眩しくて、頭がズキリと痛む。
どのくらい眠っていたのか分からないが、ずしりと頭が重く感じることから推測して
相当長い時間眠っていたようだ。
しばらく光の眩しさに唸っていたけれど、
明るさに目が慣れてくるとどこかおかしいことに気付く。
「……ここは、どこだ?」
外にいるのは、分かる。けれど、そうじゃなくて、外で寝た記憶がないんだが…?
いや、それ以前に、寝る前の記憶、も、ない気がする…?
気がする、じゃなくて、無い、な。
それより、さっきの声…誰だ…?
《さぁなー》
!?
面白がってるような、さっきの声が響いてきて
思わず肩を揺らした。
《くくっ、驚いてるなー》
「誰…だ…?」
(びっくりした)
《んー?ないしょ?まぁ、その内分かる。さて、そろそろ時間みたいだな。
次に会うのはいつか分からないけど、またな。…気を付けてな》
まだ何も話して無いのに、唐突に去ろうとする声。
何故だか分からないけれど焦りと寂しさが沸いてくる。
「…え」
(ちょっと待て、まだ何も聞いてない…、まだ行くな)
《そんな心細そうな顔するな…また会えるから、きっと》
「…う、ん、」
静かな声に宥められて
良く分からないけれどほっとして、返事をした。
また、会えるなら…いいのか…?
よく分からなくなってきた。
《好きだよ》
待ってるから、来いよ---
それきり、気配も声も消えた。
今のはどういう意味だ…?
「……好き。
声、男だったよな……?」
続きは…えっと、
世界設定とか、主人公能力設定がそこそこ上がったら書くような書かないような…