登場キャラクター
登場キャラクター、および用語解説
<登場人物>
高村蒼路
十五歳、高校一年生。
右手の甲に星型のあざを持つ「星導師」であり、妖怪や悪魔、悪霊といった魔物を退治することが仕事。
素直で純粋な気質。
母と妹と暮らしており、特技は家事。
深紅とは幼馴染でありながら、同時に主従関係にもある。
五辻深紅
十六歳、高校二年生。
額に星を持ち、自身も若手最強と謳われる星導師。
星導師の開祖である五辻家の娘で次期当主を担う。
相当な美人。気丈で硬派な性格。
危なっかしい蒼路をいつも心の底から心配している。
伊勢遙
十七歳、高校三年生。
首筋に星を持つ新参ものの星導師。
イギリス人とのハーフで緑色の眼が特徴。
以前に蒼路たちと一戦交えたこともあるが、その後改心し、喜代に弟子入り。今は良き仲間となっている。
理性的で穏やかな性格だが、怒ると怖い。
双子の妹がいたが既に病気で失っている。
筧喜代
蒼路、遙の師匠。
八十八歳にして現役の星師。
巨大な武家屋敷に一人で住むが、実はその屋敷は妖怪達の吹き溜まりとなっている。
容赦なく、厳しいが、弟子達のことを愛情深く見守っている。
高村星将
蒼路の父。故人。
五辻家の守護を担当する星師であったが六年前に死亡。
蒼路いわく「最高の星師」。
高村星羅
蒼路の叔母。星将の妹。
日本屈指の異能者といわれるほどの実力を持つ星師であったが、現在行方不明。
楽の名手でもあり、琴、琵琶、笙、横笛など様々な楽を愛した。
陰陽会
日本の異能者をとりまとめる組織。
重鎮はほとんど老人が占めており、蒼路いわくバカ陽会、遙いわく老人会。
少数派の星導師を見下している風潮がある。
現トップは仏教系の術者らしい。
<獣、あるいは異形のものたち>
山牙
蒼路の友人。
漆黒の巨体に緋色の眼を持つ狼。雄。
元々は山を護る役目を担った鎮守神であったが、人間を食したことにより妖怪と化し、封印された。
その後よみがえり、蒼路と出会って彼の配下と下る。
吟と織という二頭の眷属を従えている。
蒼路が大好き。
レディ・オーア
遙の召還獣。
雌のグリフィンで、甘茶色の体に黄色い眼をしている。
プライドが高い性格をしており、基本的に遙しか背中に乗せない。略称オー。
蒼路に命を救われたことがある。
青藍
深紅の召還獣。
雄の神鹿。おしゃべりでうるさい。
深紅が大好きなので、何かにつけて彼女の傍にいる蒼路が気に障ってしょうがないらしい。よく噛み付いている。
珠枝
喜代の召喚獣。
恐ろしく強く、恐ろしく性格と口の悪い九尾の妖狐。
蒼路をいじめぬいて鍛えるのが趣味。
人の眼を覗きこむと血筋を読むことができる。
用語解説
<星導師>
蒼路たちのように、体のどこかに星型の痣を持ち、それゆえ異能を宿す人間のこと。
開祖は五辻家。
異能のタイプは人によって異なるが、痣から武器を取り出したり、術を唱えることができたり、異形の獣を配下に従えたりすることができる。
その血は魔物にとって嗜好の餌で、血の匂いが魔物を引き寄せる効果がある。
<星師>
星導師の略称。
当人たちが自分をそう呼ぶことが多い。
<星、星印>
星導師の証たる星の痣のこと。
五芳星の魔法陣の形をした痣で、生まれつき体のどこかに絶対にある。この痣が半分にちぎれていたり一部分しかないものは半星と呼ばれ、星導師としては認められない。
<五辻>
星導師の開祖である五辻家のこと。
どこかの山奥にその屋敷を中心として星師たちが生まれ育つ里がある。
六年前に前当主が不慮の死を遂げ、現在はその長男が棟梁を務める。
もしも棟梁が死亡した場合、当主の座を継ぐのは深紅である。
<召還獣>
星導師たちがその力を使って折伏し、契約を交わして仲間とした異形の獣のこと。ただしどんな獣でもいいわけではなく、
①人語を解す知能があること
②戦う能力を宿していること
以上ふたつが条件である。契約には星導師の血が必要。
<君見丘>
蒼路達の住む町の名前。
本来は山であった土地を切り開いて作られたので、今でも山を思わせる地形を保っている。
中腹から裾野の辺りは開発の手が加えられておらず、今でも昔ながらの緑豊かな風景が残っている。
蒼路たちの家や通う高校が立てられているのは開発された頂上付近の土地である。
山牙は元来、君見丘の山を守る鎮守神であった。