第2話 チート来た、ビリビリにゃ!
異世界転生といえば、チート能力!
「にゃぁぁぁっ!? マジでなんだよあのトカゲ!!」
山の向こうで、ドラゴンが空を切り裂きながら炎をまき散らしていた。
その下、俺はというと――屋根の上で必死にバランスを取っていた。
「落ち着け、俺。まずは状況整理……」
そうつぶやいた瞬間、頭上から影が覆いかぶさる。
「カァーッ!」
「にゃにゃっ!? カラス!?」
現れたのは、やけにデカい黒いカラス。
羽ばたくたびに風圧で瓦が鳴り、剣みたいなくちばしがギラリと光った。
目は、完全に“狩る側”のそれだ。
「ちょ、待て!俺まだチュートリアル中なんだにゃあ!?」
必死に跳ねた瞬間――足が瓦の隙間に引っかかった。
ガラッ、ガラガラガラッ!
「うにゃっ!?」
崩れかけた瓦の間から、青白く光る“何か”が弾け飛んだ。
電気をまとう、小さな実。
まるで俺が踏み抜く瞬間を“狙っていた”かのように。
偶然……?
いや、そんな都合のいい話、あるか。
――この世界、どうも俺をただの猫で終わらせる気がないらしい。にゃんちゃって。
「……にゃにこれ、フルーツ?光ってるけど……」
一瞬の気の緩み。
次の瞬間、実がピョンと跳ねて――俺の口の中に。
「んぐっ!?ビリッビリビリビリビリ……!!」
全身に電流が走った。
毛が一斉に逆立ち、尻尾がアンテナみたいにピーンと伸びる。
「にゃあああっ!!にゃ、なんだこれ!?」
青白い火花が身体を包み、視界が急に鮮明になる。
空を舞うカラスが、スローモーションのように見えた。
「……にゃ、避けられるかも?」
ピュンッ!一瞬で屋根の端へ。
「うおっ!?速ぇ!?これ、チートきたにゃああ!!」
カラスが驚いて旋回する。
俺は瓦の上に着地し、尻尾をピシッと立てた。
まだ身体の中で、青白い電気がパチパチと踊っている。
「……にゃはっ。これが“自由”ってやつかもな!?ビリビリビリビリ……!!」
そうつぶやいた瞬間、遠く――炎の向こうで、ドラゴンの赤い瞳がこちらを見た気がした。
チートといえば魔法、そして雷!!(偏見が過ぎる)これでドラゴンにも勝て……
あと、トラ猫とドラゴンが登場するってことで、「トラドラ?」って呼んでくれると嬉しいです。「トラドラ?」、「?」が重要ポイントです。
突然ですが【悲報】連載、打ち切り
この度、「トラドラ?」でお馴染みの、本作品『トラ猫転生ニャ?』は――作者の気まぐれにより、見事に打ち切りとなりました。
作者コメント:「勢いだけで屋根の上まで登らせたけど、降り方考えてなかったにゃ!?」
思い付きショートショートでしたので、元々連載どころか、展開や続きは、まったく考えておりません。
なろう→異世界転生→えたる(語弊ありすぎ)王道!?みたいな!(言訳がひどい)
もしも、万が一、シレっとどこかで連載していた際には、よろしくお願いいたします。




