表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
笑顔神社  作者: 亀乃長命
72/290

ようこそ笑顔神社へ(72)テセウスの船・後編

これは空想の神社です。

創建は、令和三年十二月三十日。

主祭神は、亀乃長命かめのながのみことです。

自分のことを、かめさんと呼びます。

この神社の御利益は、笑顔です。

たくさんの人に参拝してもらえたら嬉しいです。


※笑顔神社の造り方は、第1話から書いています。

※たまに友人の鶴乃長命つるのながのみことも登場します。

 自分のことを、つるさんと呼びます。

BARのカウンターで、〈Chaka Khan の Through The Fire〉を聴きながら、スパイシートマトジュースを飲んでいると、鶴乃長命さんが現れました。

そして、突然、こう言いました。


【人の細胞が完全に入れ替わるのは、だいたい7年くらいとされています。ということは、7年後の亀さんは、今の亀さんと同じですか?】


「7年で入れ替わるんですね!」

亀さんは、目から鱗が落ちました。

そういえば、亀さんは、つい先程、このようなややこしいことについて考えていたことが原因で針をどこかに失くしてしまったのです。


ちなみにこれは、テセウスの船と同じ内容だと思いました。


とりあえず、スパイシートマトジュースがなくなったのでおかわりしました。

一口飲んだとき、一杯目と同じ味がしました。

それは当然のことです。

なぜなら、スパイシートマトジュースはいつも同じ味だからです。


ということは、

この味が変わったなぁと思ったときは、今の亀さんが変化したということになります。


ということは、

「7年後、ジュースの味が変わったと思ったら、同じではありません!」

勢いよく言うと鶴さんは目を丸くしました。


ということは、テセウスの船の場合はどうだろうか?

しかし船は人と違って物だから難しいです。


どう考えても、この問題は解けません。

降参です。

けれども亀さんはこの問題からあることを学びました。

それは、


〈世の中には、解けない問題がある〉


ということです。

そのことが分かっただけでもよしとして、このお話は忘れましょう。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


BARを出て、最近、開発中の〈笑顔になれる呪文〉を口ずさみながら帰宅しました。

なんとなく針を探すと、棚の引き出しの中にきちんとありました。

ようこそお参りくださいました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ