ようこそ笑顔神社へ(65)みんな正しい
これは空想の神社です。
創建は、令和三年十二月三十日。
主祭神は、亀乃長命です。
自分のことを、亀さんと呼びます。
この神社の御利益は、笑顔です。
たくさんの人に参拝してもらえたら嬉しいです。
※笑顔神社の造り方は、第1話から書いています。
※たまに友人の鶴乃長命も登場します。
自分のことを、鶴さんと呼びます。
【昔、ある王様が6人の目が見えない人を集め、象さんを触らせました。
彼らは、それぞれ象さんの一部分だけを触って、象さんの姿を思い浮かべました。
そして王様は、
「象さんとは、どんな動物ですか?」
と聞くと、これらの回答が。
足を触った者は、
「柱のようです」
尾を触った者は、
「ロープのようです」
鼻を触った者は、
「ヘビのようです」
耳を触った者は、
「うちわのようです」
腹を触った者は、
「壁のようです」
牙を触った者は、
「ヤリのようです」
彼らは、自分の答えが正しいのだと主張して、一歩も譲りません。
そして、ついには言い争いになりました】
というお話を読みました。
それぞれの主張は絶対に正しいので、一歩も譲れません。そうなってくると言い争いになるのも当然だなぁと思いました。
世の中には、ひとつの問題に対して、人それぞれの答えがあって、しかも、自分が正しいと思って生きています。
なるべく相手を尊重したいとは思うのですが、自分も正しいのでなかなかそうはできません。
お互いを尊重し合う、というのがベストなのでしょうけど、そうなると、例えば、何かを決めなければならない場面では、誰の意見を尊重するのか?という話になります。
譲り合いでは、話が前に進みません。
本当に難しいお話です。
こうなってくると、この人が好きだからこの人の意見を聞こう、とか、そういう個人的な感情も入ってくるように思います。
本当に難しいお話です。
会社組織の場合だと、上司の言うことが通るのでしょうが、それでもそれぞれ意見の違う部下たちからは不満も出るでしょう。
そして、上司に反発するでしょう。
本当に難しいお話です。
そうなると、みんなの意見を聞き入れる、まとめ役が必要です。
象さんのお話に戻しますと、
仮に、足を触った人がまとめ役になるとします。
そして、みんなの意見を聞きました。
けれども、答えは最初と同じでした。
そのとき、まとめ役は閃きました。
尾を触った人に、「自分も触らせてください」と言ったのです。
触らせてもらうと、それは本当にロープのようでした。
そして、みんなにも触ってもらいました。
確かにロープのようでした。
その後、それぞれが触ったところをみんなで触っていきました。
「なるほど!」
そのとき、全員が全員の意見を理解しました。
そしてみんなは、象さんの全体像が見えたのです。
亀さんは、ずっとこのお話の問題を考えていたのですが、3回目の〈本当に難しいお話です。〉のところを書いていたときに、ハッと閃いたのです。
そして、ようやく解決しました。
今、スカッとした笑顔になりました。
ようこそお参りくださいました。




