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笑顔神社  作者: 亀乃長命
199/288

笑顔神社(199)晴れの日の空は青い。

今日の予報は、

〈家事 のち 歩く〉

ある晴れた日の午後、歩道で信号待ちをしていると、左後ろでおばあちゃんと思われる二人が大きな声で話をしていました。


おばあちゃんA:「やっぱり歩かないとだめ。足が弱ってくるから。わたしは遠くのコンビニに行くときも歩いて行ってるの」


おばあちゃんB:「ほんとにそう。わたしは用事がなくても外に出て歩くことにしてる。歩くことは大切ね」


二人は歩くことが、いかに大切かを熱く語り合っていました。


歩くことが好きな亀さんは、このおばあちゃん二人はなんと素晴らしい会話をしているのだろうと思いながら、振り返ることなくほっこりとした気持ちで信号が変わるのを待っていました。


やがて信号が青に変わりました。

亀さんは歩きました。

すると真横を二台の自転車が追い越していきました。

ふと後ろを確認しました。

誰もいませんでした。

つまり、おばあちゃん二人は【徒歩】ではなくて【自転車】だったのです。


亀さんの頭は、この状況を理解することができませんでした。


というのも、


〈歩くことの重要性を話し合っている人は、間違いなく徒歩である〉


と考えるのが亀さんにとっては自然だからです。


しかも、おばあちゃんと自転車のスピード感も一致していませんでした。

おばあちゃんなら、もっとヨロヨロしているはずです。


亀さんはポカーンとしながら空を見上げました。

そこにはいつもの青い空がありました。

ようこそお参りくださいました。

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