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笑顔神社  作者: 亀乃長命
192/288

笑顔神社(192)パックマン思考

今日の予報は、

〈歩く〉

先日、とある商業施設の中をうろうろ歩いていると、通路沿いに大きなゲームセンターがありました。


入口付近に直立型の大型画面の【パックマン】というゲーム機が設置されていました。


パックマンというのは、四角い迷路の中にあるドットを、モンスターに捕まらないようにパクパク食べていくゲームです。

そして、すべて食べたらステージクリアです。


これまで、テレビ画面くらいの大きさのゲーム機は見たことがあるのですが、直立型の縦180㎝×横100㎝くらいの画面のものは見たことがありませんでした。


あまりの珍しさに亀さんは足を止めて、デモ画面を見てしまいました。


そこでまず思ったことは、とても迫力があるということです。


そして、もうひとつ。

それは、パックマンは歩きっぱなしなのです。

つまり、止まらないのです。

とにかくひたすら歩いて画面上にあるドットをパクパク食べ続けているのです。


そこに、パックマンの意思はありません。

もちろん気分もありません。

当然のことながら、考え事をする暇もなく【無心】で食べ続けているのです。

その姿に、思わずハッとさせられたのでした。


というのも、亀さんはパックマンになりきって見ていたのですが、いつの間にかそのドットが、日常生活のさまざまな用事に見えていたのです。

ちなみに、日常生活は用事の連続です。


例えば、用事がたくさん溜まってしまって、それがまるで大きなモンスターのように感じてしまってヤル気が出なくなったときでも、パックマンがドットをパクパクと食べていくように、亀さんも用事をひとつずつ無心でこなしていけばいいだけのことなのです。


気分が出る出ないは関係ありません。

集中できるできないも関係ありません。

単に、心を無くして体を動かすのみです。


そんな普通のことに気がついたのでした。


ちなみに、ゲーム機に100円を入れて、パックマンの亀さんを操作して遊ぶプレーヤーは、神様なのか仏様なのか、それとも自然の摂理なのかは分かりませんが、それは亀さんには関係のない世界ですね。

ようお参りでした。

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